「jin」と「歌う女たち」
映画祭にて。
トルコのレハ・エルデム監督の映画を観てきました。
一作品目は『Jin』
凄く好きな作品でした。
戦争中、クルド人の少女が逃げる所から始まります。丁寧な描写とプロではない少女の必死な行動が魂に響きました。
大自然の生命と武器の無機質な音が印象的で、また動物達のコミカルでもあるけど心残る名演が面白かったです。
人間の一生の時間の使い方と価値観を考えさせられました。
皆さんはどう思うのだろう?
舞台挨拶と終わったあとに監督とプロデューサーの方と話が出来ました。
この映画は実際の戦闘中に撮影しているので戦地はロケ場所として使えなかった、主人公の少女は色々探していなくて、普通の女の子に演技指導をして作りこんだと話す。
ー凄く美しいけど芯があり、素朴な力強さが魅力的でこの役にピッタリだと思った。
jinは 生きると女と言う意味、
会場からはアラビア語の精霊と言う意味もあるのでは?と凄く魂の籠った名前。
素晴らしさをもうひとつ付け加えると、
この映画は連続した一つの写真のようだった。
ーなぜこの映画を撮影したのか?
30年の間に30万人が無くなった、
トルコの現状を伝えたかった。
ー映画を作るにおいて一番大切なものを聞いた、
また何からとりかかるのも聞いた、
順番は作品によって違う、
もっとも重きをおいているのは「編集」
モンタージュとも言っていた。
素材やパーツをどう魅せると言うことに喜びを感じている。
ーいつか一緒に映画を演りたい。
一年でこの二作品を撮影したこと、
jinが半年で「歌う女たち」が2ヶ月で撮影したことに驚き、そして絵に時間を込めた作品に心引かれることもわかった。
『歌う女たち』
地震と疫病で離島勧告が下された島で生きる人たちを描いた作品。
色々なテーマや心理描写が重なり少し重く感じた。
自然の恐怖と人間の恐怖。
人間の再生や破壊衝動、
煩悩や欲求が深く描かれてる、
こういう映画を見ると胸の奥をかきむしりたくなる。
進化出来る人間への称賛を込めていると言う。
こういう映画で演じたいし、創りたい。
映画って本当に面白い!
-wonderful movies-