NOT NUMBERS（数だけではない）
『数だけにとらわれると
心は貧しくなる』
「数は大事である…
嫌、質の方がもっと大切だ…
いいえ、両方とも欠かせない…」
と数や質に対しての論争は
止むことはない。
手足の指も左右合わせて
十本ずつである。
然れど、その手足を使っている時は、
そんな指の数など
気には掛けてはいない。
数や数字だけに
とらわれてばかりいると、
人間の尊さを見失ってしまう。
物とか事には価値があるが、
人間には尊厳があることを
忘れてはならない。
社会を組織化して行く人間は、
データや数値に
どうしてもとらわれてしまう。
病院のカルテや成績表を見ては、
その基準に基づいて、
その人の良し悪しを
計ってしまうものである。
「どれぐらい
今日は儲(もう)けたのか…
また、どれぐらい
お金を使ったのか…
業績は上がっているのか…
それとも下がっているのか…」
と色々心配してしまうのである。
数字や数値は
物事のバロメーターにはなるが、
人の生涯は数字や数値では計れない。
THE BIBLEには、
「お金への欲は悪の根…」
とある。
お金がいけないのではない。
勿論、無いよりは
有った方がいいに決まっている。
大事なのは、お金に支配されて、
その額(がく)によって
左右されるのではなく、
己の器量をもって管理することなのだ。
数字が並ぶ
収入や支出を計算することが
いけないのではない。
只、数字や数値にとらわれるあまり、
人は最も大切な
愛に基づいて事を成すことを
忘れてしまうのだ。
数字の良し悪しだけで
人に評価を下すのは、
薄っぺらい、愛も情けもない、
人間味を失った族がすることである。
魂のロッカーは99匹の羊を
安全な緑の牧場にふさせて、
一匹の失われた羊のために
時間にとらわれず
探し求めて行くのである。
「99匹もいれば、
失われている一匹など
どうでもいい…」
と数の計算で満足している者に対して、
数えるに値しない一人の失われた魂を
見捨てることができないのが
JESUSなのである。
多くの人込みの中にいる
ひとりのあなたに対して、
大切に思ってくれている
存在がいることを忘れない様に…
今日という日が、
数にとらわれるのではなく、
いのちの尊厳という質に
目を止めることができる日で
あります様に…
『数と質のバランスは
永遠のテーマである。
然れど人の価値は
数字だけでは計れない』
アーサー・ホーランド
2016.8.10
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