どうしても苦手な人
どうしても苦手な人というのがいる。
話し方や考え方、独特なリアクションや、佇まいなど、
一つがダメだと思うと、そのうちすべてがダメに感じていく。
そう思う人とは、
なるべく関わらないようにするのが一番だけれど、
仕事で一緒になると、そうもいかない。
何かいい対処法はないかといろいろ考えてみるが、
なかなかいいのが見つからない。
ある舞台を見ている時だった。
唐突に、なぜか
その苦手な人が、今見ている舞台に立って演じ始めるという
何の脈略もないイメージが浮かんできた。
苦手だと思ってた独特のリアクションや話し方が、
まるで優秀なコメディの役者さんのように、
動き始めたのだ。
1度そう思うと、どんどんそのイメージが膨らみ、
ドハマりして、もうおかしくて仕方なく、
シリアスな場面でも笑いを堪えるのに必死で、
目の前の舞台に全く集中出来なくなってしまった。
しかし、不思議な事に、
その人が舞台狭しと動くさまを想像しているうちに、
次第に、その人が、愛おしく思えてきたのだ。
次に、その人に会ったとき、
顔を見ただけで吹き出しそうになったが、
同時に、それまでとは違って好印象さえ抱いているのを感じた。
自分の職業もあって、
これはかなり特殊な例だが、
苦手な人がいる場合、勝手に頭の中でその人を、
役者さんだったり、何かのキャラだったりに置き換えてみると、
全く違う人に見えてくる。
苦手な人とどうしても同じ空間にいなければならない場合、
これは、いい方法だと思っている。
最近の画像つき記事