素直な場所
舞台が無事に終わり
今奈良へ帰省しております。
実は、舞台一週間前…親戚のおばさんから連絡があって
お母さんが、くも膜下出血で倒れたと。
その電話を切った瞬間、頭が真っ白になって
ただただ涙しか流せなくて
どうしたらいいのか動揺しちゃって
まずはすぐ奈良に帰る用意をしていても涙がとまらなくて
頭の中は最悪の状況しか思い浮かばなくて
新幹線の中でもずっと。
こんなに奈良への道のりが長く感じたのは初めてでした。
くも膜下出血。
知識がない私でも、凄い危ない状態なのだけはわかりました。
新幹線の中でネットで調べてみるとこわい事しか書いてないし。
そんな時思ったのは
今まで本当好きな事ばかりやってきて、母親からの電話も面倒だからと無視したり、口ごたえいっぱいしてたり、言う事全く聞かなかったり…思う事は後悔ばかり。
30過ぎてるくせに
まだまだ子供やのにまだまだ甘えたいのにって。
親孝行まだ全然してないのに。
なんとか、私が帰るまで…
とただ祈るだけでした。
帰ってすぐ、病院へ向かい腫れぼったい目を隠すためにメガネをして会った瞬間、手術が終わって麻酔がちょうどきれた瞬間で目を開いてくれた姿を見たときは安心して泣きそうになるのを思いっきりこらえました。
次の日、意識が前の日よりハッキリしていて
母親が言った言葉は
舞台あるのに早く帰らなあかんでと。
舞台見たかったなと。
手術は成功したものの、この病気はこれからが予断を許さない状況だと医師に言われました。
そんな時、なんでこのタイミングなん…って思った。
舞台の本番一週間前。
代わりがきかない仕事をしている事を改めて実感しました。
そんな事わかってるけど、一瞬はどうにか舞台をおりれないかとも考えてしまいました。
この仕事を選んだ以上、親の死に目に会えない覚悟ってのはしてたつもりが
いざそんな状況になると、そんなもんどうだっていいから母親のそばにいたい。
素直な気持ち。
だってもし、私が舞台を選んで東京に戻ってその間に……
なんて悪いことばかりしか思えなかったから。
でも、やると決めれたのは『舞台見たかったな』ってか言ってくれた母親の言葉です。
この仕事を選んで認めてくれて応援してくれてた母親の為にも
いつか舞台を見てもらうその日の為にも
やりきる。と心に決めました。
稽古もあるので、早々に東京に戻る日の面会では
これが最後になるかもしれないと覚悟をして
精一杯の『またね』と
舞台終わったら戻るからねと言って帰りました。
そして東京に戻って
迎えいれてくれた今回の舞台のメンバー。
心配をかけたくないので、あまり人には言ってなかったけど、今回の事をしってる数少ない東京にいる私を支えてくれてる人たちが
みんなすごく心配してくれて私のことを気遣ってくれて支えてくれて
そのみんなのおかげで今回の舞台を無事に終えれたと思います。
感謝しかありません。
親のありがたさ、人のありがたさを改めて感じました。
このブログへ今回の事を書こうか迷いましたが
ここはいつも応援してくれているすべての人に素直にいれる場にしたいので書くことに決めました。
千秋楽が終わってになりましたが
終わってすぐまたら奈良に帰ってきています。
現在、母親はまだ集中治療室にいる状況ですが
意識はあります。
私が戻ってから少しですが、元気になった気がすると、父親が言ってくれてるのが嬉しいです。
今は毎日、病院へ母親に会いにいくだけの日課ですが
父親と沢山話をして、母親の手をにぎって話をして
そんなのも子供の頃に戻った感じがして貴重な時間だなと感じます。
とりあえずお仕事はしばらくオフにして奈良に居るので
様子をみてブログをアップしていきたいなと思います。
いつも応援してくださってる皆様へ
こんな事書いてしまって
ご心配おかけしてすみません。
いつも応援してくださって本当有難うございます。
感謝します。
円香
舞台を見にきてくれた方に母親の為にとお守りをいただきました。
無事に母親の手元に受け渡しました。
有難うございます。