新しい夢が出来ました
ワーキングプアから何者かになりたくて上京して、
好きなことを死ぬほどやってたら次々と夢が叶って、
起業した幾つかのビジネスが一通り成功すると、
今度は他人の夢を叶えることが自分の夢になった。
うん、悪くない。
これで死ぬまでやりがいの絶えることのない人生になるだろう。
ただ一つ心残りがあるとすれば、地元の横浜だ。
俺は物心ついた頃から何故か、
異常なまでに自己顕示欲を拗らせまくったガキだった。
弱い癖に半端に粋がったり、勉強やスポーツや容姿などで評価を得られないからと、
努力はせずに悪目立ちだけはしようとする、
どうしようもなく気持ちの悪い性格だった。
今振り返ってみれば自分でも嫌われて当然、
虐められても自業自得だったと思う。
大人になって上京するまでの間、
沢山の人を傷つけたり、友を裏切ったり、女性を悲しませたり、親に心配をかけてしまった。
だから未だに横浜にはちょっとした罪悪感と嫌悪感と羞恥心がない交ぜになった後ろめたい感情を抱くのだ。
そして、そんな生まれ故郷だからこそ、
何か恩返しをして、コンプレックスを昇華しないと次に進めないと思った。
そう思い立ち実は今、Zepp横浜の内覧に来てます。
生まれ育ったこの街で、かつて閉塞感しかなかった俺が、今閉塞感しかない若者たちに、
未来に希望を抱かせるイベントを興す。
市を巻き込み、人とお金を集めて、経済的にも還元する。
そんな新しい夢が出来ました。
今の俺なら出来るかな、それともまだ無謀かな。
でも誰でも簡単に叶う夢なんか挑戦しても楽しくなくない？
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