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8/11 SMASH20 完全ガイド

昨年3月の旗揚げ戦から今大会で20回目の開催となる8・11『SMASH.20』(後楽園ホール)がいよいよ間近に迫ってきた。今大会では、初代SMASH王座決定トーナメント2回戦、初代SMASHディーバ王座決定トーナメント準決勝が行なわれ、天龍源一郎vsスターバック、朱里vs華名など注目カードが目白押し! さらに、“炎の飛龍”藤波辰爾が待望のSMASH初参戦をはたす。そこで、SMASHのプロデューサーを務めるTAJIRIに『SMASH.20』各試合の見どころを語ってもらった。
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[第1試合 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
TAJIRI vs 石川晋也(大日本プロレス)

■彼は野望達成のきっかけとして、初代王座を本気で狙っているはず

【見どころ】
石川クンはヒザのケガで去年11月まで約1年ぐらい休んでいたんですよね。そして、当初、彼の復帰戦の相手としてボクが指名されたのですが、「そう簡単に当たれると思われたら困る」ということでボクは断ったんですよ。

その後、彼の復帰戦をテレビで観たときに「石川ってこんなにかっこいい男だったの!?」って驚きまして。だったら試合をしておけば良かったと、ええ(笑)。それで逆にこっちから石川クンにSMASH参戦をオファーさせてもらったんですよね。彼との間にはこういったエピソードがあったわけです。

彼は合同練習にも何回か来ていて、持っているポテンシャルは本当に素晴らしいんですよ。そして、あれだけかっこいい雰囲気を持った若手選手は、今の日本のマット界でもあまりいないんじゃないかな。なので、このまま順調に行けば、将来はとてつもなく凄いレスラーになれるとボクも思っているんですよ。

だけど、そういう成長過程において、なかなか越えられない壁、目の上のタンコブっていたほうがいいと思うんですよ。ボクがそういう存在になってやろうかなって思っているんですよね(ニヤリ)。

それと石川クンにはある野望があるんですけど、これはとてつもなく大きいことなんですよ。そして彼はその野望を達成させるためのきっかけとして、初代王座を本気で狙っているはずなんですよね。でも、ボクが獲られるわけにもいかないので。胸を貸すとかそういうのではなく、お互いに負けられない理由がある闘いなので、凄く勝負論のある試合になるのではと思っています。
[第2試合 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
AKIRA vs ゼウス

■もしかしたらゼウスは悩んでいるんじゃないかなと

【見どころ】
ゼウスは今いろんな団体に参戦して、いろんな経験をしていると思うんですけど、凶暴そうな風貌でいながら、実は繊細なところもあるんですよ。これはボクがそう思っているだけで本当かどうかはわからないんですけど、もしかしたらゼウスは悩んでいるんじゃないかなと。それを悟られまいとして、異様に明るく振舞っているときがあるんですよ。

そういった悩める人間に対し、AKIRAさんは良い方向に導く教師みたいな方なので、このタイミングで二人が対戦するというのは凄く良いことだと思います。ゼウスは「そんなことあらへん!」と否定するかもしれないけど、AKIRAさんが得意とする試合展開になりそうな気がしますね。

ボクはどちらとも組んだり、闘ったりしているのでわかるのですが、ゼウスの常識外れのパワーを持ってしても、AKIRAさんはなかなか崩せないんじゃないかな。ゼウスはかっこいい男になりたいはずなんですよ。そんななかで、AKIRAさんに触れられるっていうのは、男としていろんなことを学べる、いい機会になるのではと思いますね。
[第3試合 初代SMASHディーバ王座決定トーナメント準決勝]
セリーナ vs 真琴(アイスリボン)

■まこっちゃんが潜在的に持っていた素質というのはダイナミックさだった

【見どころ】
まこっちゃんは、今年1月にセリーナと闘った試合をボクは観ているんですけど、そのときと比べたら半年ちょっとて身体が段違いで太くなっているんですよ。彼女はいままでいろんなキャラクターがあったと思うんですけど、彼女が潜在的に持っていた素質というのはダイナミックさなんですよね。

セリーナは世界で一、二を争うレベルの高い選手ですけど、まこっちゃんは今年1月の初対決からどう変わった姿を見せられるのか。そこがポイントですよね。彼女はホント真面目に練習に取り組んでいて、公開練習で見せた“蜃気楼に弾き返されるスピアー特訓”も継続して行なっています。それと、彼女は、AKIRAさん指導のもとでほぼ毎日ウェイトトレーニングをやっているんですよ。それこそ生活のすべてをプロレスに捧げてるくらいの努力をしているので、きっといいものを見せられるのではと期待しています。

あと、『SMASH.19』(2011.7.15/後楽園ホール)の中川ともかvsセリーナを観たんですけど、中川さんのようなスーパーテクニシャンを相手にしたときのセリーナというのは、物凄い強さを見せますね。だけど、セリーナをもし攻略するとすれば、テクニックよりも、生まれ持ったダイナミックな部分であったり、そういったところで崩すことができるんじゃないかなって思うんですよ。

まこっちゃんは先日アメリカ遠征に行ってきたんですけど、そのことについて話してたら、「とても楽しくて、(アメリカは)私がいるべき場所だと思いました」っていうようなことを言ってたんですよ。そういう意識を持つようになってセリーナと対戦するわけですから、彼女のなかでもこの試合に向けていろいろ考えていると思いますね。
[第4試合]
木藤拓也&紫雷美央&児玉ユースケ
vs
宮本裕向(666)&Ray(アイスリボン)&YO-HEY(Fu-Dojo)

■人間の本気を見せるSMASHのリングにキトタクが上手くはまった

【見どころ】
思わぬところでキトタク(木藤拓也)が大ブレイクしてしまいまして(笑)。しかも、キトタクは紫雷美央のことが好きということで、いままでそういったことも隠してきたわけじゃないですか。本当に気持ち悪い男ですねえ。

あと、この試合は宮本くんがいいスパイスになると思うんですよね。そもそもキトタクは昔ヤンキーにカツアゲされた経験があって、ヤンキーが怖いということで、キトタクと元ヤン・宮本くんとの絡みも楽しみですよ。

それにしてもキトタクに関しては、あれはキャラとかじゃなくてかなり素の部分が含まれていると思うんですよ。SMASHは“人間の本気を見せるステージ”だとボクは思っているので、いまのキトタクはすごくSMASHに上手くはまっていると思いますよ。彼がSMASHについて考えた上でああいった行動を取っているのか、それともただ単にああいう男だったのか、それはボクにもわからないんですけど、どっちにしても木藤拓也というひとりの人間の“本当の部分”が出ていると思いますね。

あと、この試合でキトタクとタッグを組む紫雷美央は、「木藤が私に指一本でも触れたら、私はもう二度とSMASHには出ない!」って言ってるんですよ。でも、キトタクは「いつも通りに触りますよ」と言ってます。それと、紫雷選手はキトタクのことをストーカー、妄想男だとか、気持ち悪いとか散々言ってますけど、キトタクは紫雷選手とデートもしていて結婚も考えているって言ってるんですよね。最近ボクの周りでも「キトタクの言ってることが本当なんじゃないか?」って言う人が増えているんですよ(笑)。とにかくキトタクが創り出している世界というのは、いままでのプロレス界に無かったものだとボクは思いますね。
[第5試合]
藤波辰爾(ドラディション)vs Mentallo

■フレアーが“日本人で一番上手いレスラー”は藤波さんだって言ってました

【見どころ】
天龍さん、藤原組長、百田さん、そして藤波さんと、このようなレジェンドの方々にどうして出ていただいているかと言うと、まだ旗揚げして2年の歴史が浅いSMASHに、“歴史と重み”を加えたいからなんですよ。これが一番の理由ですね。あとは、やはり何十年とプロレスをやってきてる方々のというのは、すごく特殊で世にも珍しいオーラを持っているので、プロレスの面白さを伝える要素として絶対に外せないわけなんですよ。

例えば、WWEがリック・フレアーなどのレジェンドレスラーを使っていたのも同じ理由だと思うんですよ。フレアーにしか出せないオーラっていうのがあって、それはHHHやジョン・シナでは出せないわけなんですよね。

そういえば、ボクはフレアーにこんな質問をしたことがあったんですよ。「日本人で一番上手かったレスラーは誰でしたか?」って。そうしたら、フレアーは藤波さんだって答えたんですよね。世界一のテクニシャンであるフレアーが一番だと言ってるわけですから、そのハイレベルな技量をSMASHのリングで観られるというのは、これこそありがたき幸せですよ。

それと、藤波さんの相手を務めるMentalloなんですが、約半年ぶりの参戦ですね。彼には、しばらくSMASHに呼ぶことができなかったことと、初代王者決定トーナメント出場のチャンスを与えられなかった、それに代わるプレゼントを与えようと、そういう意味で藤波さんと闘ってもらうことに決めました。彼も日本のプロレスが大好きなので、藤波さんと闘ってもらうよと話したら凄く驚いて、とても喜んでくれてたんですよ。この試合なんかも、藤波さんがマスクマンと闘うということで、ボクらが子供の頃によく観ていた時代の光景が甦るんじゃないかなって思いますね。ボクもとても楽しみですよ。
[第6試合 初代SMASHディーバ王座決定トーナメント準決勝]
朱里 vs 華名

■“要塞の女”華名は相当手強い。だけど、朱里ちゃんは勝たなければいけない

【見どころ】
“信念とは何か?”、このことについて、華名にはそれを語る資格があるとボクは思うんですよ。彼女は女子プロレス界で散々ひどい扱われ方をして、そしてSMASHに来て、SMASHでも散々な目に遭ってきたじゃないですか。まあ、ボクも“賞味期限切れの女”って言ってひどく怒らせてしまいましたけど(笑)。それでも彼女はいくつものハードルを乗り越えて、なおかつスケールアップしていったじゃないですか。

考えてみれば、朱里vs華名の初対決が去年6月ですから、あれからまだ1年ちょっとですよ。でも、SMASHに来た頃の華名は、変なことばかり話すうるさい女ぐらいにしか思われてなかったんじゃないかな。それでもこの1年間で、認めない人もいると思うけど、女子プロレス界の大黒柱と言ってもいいくらいの活躍を見せてますよね。それでいて、貴婦人のようなエレガントさも加わったと思うんですよね。一方、朱里ちゃんは今もやっぱり少女のままなんですよ。それは別に悪いことじゃないんですけど、華名のほうがこの一年で凄い人間に成長した、それは間違いないとボクは思いますね。

で、朱里ちゃんについてですが、彼女は「お金を稼いで有名になってお母さんに恩返しがしたい」って言ってましたよね。だけど、それを華名に否定された。このときボクが思ったのは、二人とも「これだけ辛い思いをしてきたんだから、私が負けるわけがない」って思っているんじゃないかなと。そういう意地の張り合いというか、闘いですよね。

そのなかで朱里ちゃんは、初対決のとき以上に華名に負けてはいけない、絶対に勝たなければいけないとボクは思うんですよ。それに、彼女は、自分の夢を叶えるためにベルトが必要だって言ってたわけですからね。実は、初対決のとき「朱里ちゃんが負けても仕方がないだろうな」ってボクは最初思ってたんですよ。だけど、今回は朱里ちゃんが負けたらいけない。今の華名は“要塞の女”というか相当手強いと思いますけど、朱里ちゃんは勝たなければいけないんですよ。
[セミファイナル 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
大原はじめ(FCF)vs VENENO

■VENENOは相手を怯えさせる頭の良さを持っている

【見どころ】
VENENOに対して、大原はひじょうに怯えているように感じますね。前回『SMASH.19』のVENENO来日第一戦をわかっているレスラーが観たら、あれはビビると思いますよ。VENENOのファイトスタイルは、ルチャはルチャでも、ハイクラスのルチャリブレなんですよ。ボクがメキシコに行ってたときの時代で例えるなら、ネグロ・カサス、ドクトル・ワグナー・ジュニア、エル・サタニコ、ブルー・パンテルらと同じくらいのランクだと思いますよ。

ピョンピョン跳ねて飛び技が凄い選手っていうのは、メキシコではメインクラスになかなかなれないんですよね。そもそもルチャリブレっていうのは、30年前までは飛び技がなくて、ジャベ(メキシコ流関節技)とチェーンレスリングだけだったんですよ。それを誰かは飛び技を使うようになってから急に変わったんですよね。つまりルチャの本質をVENENOはわかっているんですよ。そういう部分で大原はメキシコでレスラーになって、ルチャについてもよくわかっている男なので、つまりVENENOの凄さもよくわかっているはずなんですよ。

一方、VENENOからすれば、大原のことを赤子同然くらいに思っているんじゃないかな。だけど、VENENOはベルトが欲しいんですかね?(笑)。“メキシコの神”って言ってますけど、神というのは導入部分であって、もっともっと凄い存在なんじゃないかなと。VENENOの第二段階が大原戦で観られると思うんですよ。前回の木藤戦とはまた違った闘い方をVENENOはしてくるんじゃないかなって気がしますね。VENENOは相手を怯えさせる頭の良さを持っているんですよ。正直言って、ボクもあまり相手にしたくないタイプの選手ですね。

[メインイベント 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
天龍源一郎(天龍プロジェクト)vs スターバック(FCF)

■天龍さんはスターバックをなめてかからないほうがいい

【見どころ】
天龍さんが今まで闘ってきたスタン・ハンセン、ブルーザ・ブロディ、テッド・デビアスらと体型を比べたら、スターバックはわりと小さいほうだと思うんですよ。だけど、これは闘った者だからわかるんですけど、リング上で対峙すると凄く大きく感じるんですよね。天龍さんは「ハンセン、ブロディに比べたらたいしたことない」って言ってますけど、ボクはそんなに変わらないんじゃないかな。ボクがWWEで闘ったHHH、ストーンコールド、アンダーテイカーとスターバックが試合をしても普通にできちゃうと思うんですよ。だから、余計なお世話と言われるかもしれませんが、天龍さんはスターバックをなめてかからないほうがいいと思いますね。

それと、スターバックは少年の頃に全日本プロレスを観て育ってきた男なんですよ。そんな男が日本で天龍さんと闘うことができるなんて、ちょっと前までは思ってもいなかったでしょうね。だから、スターバックは“『SMASH.20』で俺の夢が叶う”って言ってたじゃないですか。“北欧の神”と呼ばれた男の夢ですからね。この一戦にかける気持ちはハンパないと思いますよ。

“人間のイキザマを見せるステージ”であるSMASHとしては、この闘いはやはりメインイベントにふさわしいですよ。どっちが勝つかボクもまったく予想がつかないのですが、勝負だからどっちかが勝って、どっちかが負けるわけじゃないですか。これは負けたほうの姿はかなりショッキングな光景として残るような気がしますね。そのぐらいお互いがすべてを賭けて臨む闘いだと思いますよ。
■アイドルレスラー・栗原あゆみが“ある宣言”をします

あと、先日の会見でSMASH参戦を視野に入れていると言ってた栗原あゆみ選手が、大会のどこかのタイミングで登場します。そして栗原選手はリング上でみなさんに向けて“ある宣言”をするとのことです。朱里&華名がこういう関係になっている時期に敢えて名乗り出てきたということは、もちろんターゲットはそこにあると思うんですよ。もし彼女が絡んできたら、SMASH女子には確実に地殻変動が起きますよ(ニヤリ)。
8・11『SMASH.20』チケット情報はこちら>>
■8・11『SMASH.20』(後楽園ホール)開場17:30 開始18:30
[メインイベント 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
天龍源一郎(天龍プロジェクト)
vs
スターバック(FCF)
[セミファイナル 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
大原はじめ(FCF)
vs
VENENO
[第6試合 初代SMASHディーバ王座決定トーナメント準決勝]
朱里
vs
華名
[第5試合]
藤波辰爾(ドラディション)
vs
Mentallo
[第4試合]
木藤拓也&紫雷美央&児玉ユースケ
vs
宮本裕向(666)&Ray(アイスリボン)&YO-HEY(Fu-Dojo)
[第3試合 初代SMASHディーバ王座決定トーナメント準決勝]
セリーナ
vs
真琴(アイスリボン)
[第2試合 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
AKIRA
vs
ゼウス
[第1試合 初代SMASH王座決定トーナメント2回戦]
TAJIRI
vs
石川晋也(大日本プロレス)

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