動物の生命力について…
僕は「診察」を大切にしています。
マスコミの仕事をしていても、やはり現場(病院)の患者さんは1番大切です。
ここをおろそかにしてはいけないと考えています」。
実は、病院で引き取る事になったわんちゃんがいます。
病院に診察にこられた時には、二ヶ月前は寝たきり状態で、いつ亡くなってもおかしくない状態でした。
病名は拡張型心筋症、子宮蓄膿症による敗血症、低タンパクによる腹水など…
様々な病気を患ってました、
当院のスタッフの手厚い看護や獣医師による諦めない治療の成果がありました。
あんなに弱っていた子は、今では歩けるまでに回復しています。
スタッフには本当に感謝です。
動物の生命力はほんとうにすごいんですよ。
本人が「生きたい」と思わなければいくら手当や看病をしても、亡くなってしまうと思うんです。
でも動物はこの「生きたい」と言う生命の力がもっとも強い生き物のような気がしています。
最終的には、このわんちゃんはこのまま病院の子になる事になりました。
その理由は飼い主さんも病気を患い、どうしても飼えなくなってしまったのです。
これはもちろん仕方ないことです。
飼えなくなったからと言って、安易に「保健所」などに連れていく飼い主さんがいる事も事実です。
今回は、飼い主さんが僕たちに素直に話をしていただき、たまたまですが引き取ることができました。
この問題は高齢化社会に入った日本において、これからたくさん出てくると思います。
そこで皆さんにお願いです。
わんちゃんを飼った時点で「もし自分が飼えなくなったら」「先に死んでしまったら」と言う事を考えて
欲しいんです。
その為に、次の飼い主さんを探しておくなどをして頂きたいんです。
もちろん、公共施設としてこうしたそわんちゃんが、収容してもらえる施設がたくさんできる事を願っています。
ただ、その前の獣医師として、僕なりにもこの問題の解決法を探しながら、取り組みたいと考えています。