1-4. 質的な特性
其の二「質的な特性」について
其の一では「量的な特性」について述べました。今回は「質的な特性」について考えていきたいと思います。「J1とJ2ではサッカーの質が違う」、「今日の試合は相手の質が高かった」、「彼は質が違う」などといった言葉を耳にすることがありますが、その「質」とは具体的にどのようなものなのでしょうか?
その「質」を紐解いていくと以下の図のようになります。
図1.サッカー選手の「質」を構成する要素
今回は、「ピッチ上で目に見える部分」である、テクニカル&タクティクス(技術と戦術)、フィジカル(体力)をピック・アップしてみます。
図2.テクニカル&タクティクスにおける「質」
フィジカルにおける速さの「質」
図3.フィジカルにおける「質」(速さ)
フィジカルにおける強さの「質」
図4.フィジカルにおける「質」(強さ)
つまり、強さを求めてただ単に筋肉をつければよいということではなく、どのようなプレーをするために、どこの筋肉を鍛えるのか。
そして、身に付いた筋力を「どのように発揮していくのか」という「スキル」を身に付けているかどうかが強さの「質」の違いとなります。
フィジカルにおける持久力の「質」
「持続力」とは、「速さと強さをいかに長く続けられるか」ということです。「質」という観点からみると、単純に「身体機能の持久力」として捉えるのではなく、チームの戦術に対して、持っているエネルギーをどれだけロスしないで戦っていけるのか。
そのためには、力みなく「より効率的に身体を動かす」こと、不要なミスで「余計な運動量を増やさない」こと、ゲームをコントロールして意図的に「休む」ことなどがゲームの中で求められます。
これらのことをどれだけ高いレベルで実践していけるのかが持続力の「質」の違いとして現れます。
今回は、「ピッチ上で目に見える部分」の「サッカー選手の質」について述べてみました。
次回は「目では見え辛い部分」である内面的な部分の「質」について考えていきたいと思います。
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