ウリ専を呼んだ話6
→ウリ専を呼んだ話5
お尻の準備を完璧に終えた頃
ボクの携帯に着信が入りました。
非通知です。
おそらく駅に着いた
ボーイさんからの連絡でしょう。
ボク「もしもし」←再びぶっきらぼうな男声
コウキ「あ、コウキです。
いま新宿駅に着きました」
ボク「あ、ああ……そう」
コウキ「お店にもらったホテルの名前
「〇〇〇」ですよね?調べたら
15分くらいで着きそうなんで向かいます」
ボク「ああ、待ってるよ」ガチャ
焦ったーーーー!!!
ここでもし女声で喋って不審がられたら
元も子もありません。
かなり緊張しました。
ボク(でも、これで一先ずはOK……
あとは待つだけだ……)
ボク(そういえば、髪型とかメイクとか
大丈夫かな……最後に確認しとこ)←心配し過ぎ
鏡の前でなんやかんやと身繕いをして待つこと
10数分後、ホテルの電話が鳴りました。
フロント「もしもし、下にお連れ様がお見えですが」
ボク「あ、通してくださーい」←女声に戻る
ドアの前に移動します。
ボク「とうとう来るんだ……」ドキドキ
ボク(この見た目でビックリされないかな……)ドキドキ
ボク(向こうは普通のオジサンとかが待ってると
思ってるんだもんね……驚くだろうなぁ……)ドキドキ
ピンポーン
ボク(来た……‼)
ボク「は、はーい……」←女声
ガチャ
ドアを開けると、写真で見た
青年が立っていました。
ボク「ど、どうぞ……」
招き入れます。
コウキ「はい」
ボク「お、奥のソファ座って
(意外と普通の反応……?)」
コウキくんがソファに腰かけます。
ボク「あ、の、飲み物とか……飲む?」
コウキ「あざっす」
ボク「緑茶とみ……」
待てよ?
ボク(ここでもし緑茶も麦茶も水も買い込んでると
思われたら、「うはwwこいつ準備し過ぎwww」
とか思われて、引かれるんじゃ……)
ボク「りょ、緑茶でいいかな……?」←チキン
コウキ「ウィッス」
ボク「は、はい……どうぞ」
緑茶を手渡すと、
コウキくんは立ち上がりました。
コウキ「あ、店に到着したこと
連絡してイイすか?」
ボク「う、うん……どうぞ」
そういって携帯を取り出し
電話を始めるコウキくん。
コウキ「あ、もしもし、コウキです」
ボク(あ、これ……
もしかして、この電話で
女装の客だって伝えて断るつもりなんじゃ……)
コウキ「……はい、……はい、
じゃ、120分コースいまからで」ガチャ
ボク「(あれ? 大丈夫だった……)
電話、もう大丈夫?」
コウキ「はい」
ソファに2人座ってしばし無言。
気まずい時間が流れます。
コウキ「……あ、タバコって吸いますか?」
ボク「ファッ?!(あ、ヤバイ、変な声出た)
あ、ああ、いや、ボクは吸わないけど……
吸う人なら全然吸っても気にならないよ」
コウキ「あー……んじゃ、すんません」シュポ
コウキ「……」スパー
ボク「(き、気まずい……)
あ、あ、そ、そういえば……!
あ、あ、あんまりその……び、びっくり
しないんだね」←テンパり過ぎ
ボク「……ボクの見た目とか」
コウキ「あー、ここら辺、男同士で入れる
ホテル少ないんで、だから、見た目は
女に見えるタイプの人なのかな……って」スパー
ボク「へ、へぇ……
(なんだ、初めからバレてたのか)」
コウキ「……」
ボク「……」
ボク(うぅ……ここからどうすればいいか
わからない……男の子とプライベートで
こんな状況になったことなんて初めてだし……)
ボク(そ、そうだ……会話しながら
徐々に距離を詰めて隣に移動しよう……!)
ボク(そんで、あわよくば
手とか繋いでみよう……!)
ボク「あ、そ、それで…!
このお店はな、長い……の?」←少し近づく
コウキ「あー、まあ、そんなにっすね」
ボク「あ、そ、そうなんだ……
ど、どれくらい……?」←さらに近づく
コウキ「まー、二ヶ月くらいっすかね」
ボク「へ、へぇ……
(よし、真横に近づけた……!)」
コウキ「……」スパー
ボク「……(さあ、言えっ!
言うんだ! 手繋いでもいい?
その一言だ!)」
ボク(さあ! …さあ!)
ボク「あの……
(よしっ!)」
コウキ「……?」
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