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プールの管理について



先日のニュースで驚くべき発表を見た。

一部引用—–
兵庫県西宮市では市内40小学校中11校で中止の見通しとなった。要因は兵庫県警が各市町に送付した文書。3年前に大阪で小1男児がプールで溺死した事故を受け、監視員にライフセーバーなどの資格を求めたものだが、西宮市から運営を任される地域団体は「資格がない監視員が大半。事故が起きたら責任は持てない」とやむなく中止を決めた。
———
引用記事は…こちら


各地で梅雨開けし、それと引き換えにここ数日でも水の事故は、かなり多い。

やはり、水の事故を減らす為には【正しい水に対する教育が必要】である。

ほとんどの小中学校にはプールがあり、、つまり水泳の授業がある。また、全国的にスイミングスクールは人気で常に習い事ランキングではトップランクインしている。しかし、夏期(6~8月)で中学生以下の水の事故は年間の7割前後発生し、事故数だけを見ても殆ど減少傾向にない。
この割合から見てもわかるが、現在の水泳の授業だけでは対策できていないと言える。学校水泳やスイミングスクールで様々なプログラムが子供達に提供されているが、実際に『水に落ちた時の対処』や、『流された時にどう対処』すれば良いのか…それらをきちんと指導できているのだろうか?極端な話、落水した際にバタフライや背泳ぎが速く泳げたところで…イコール=溺れない事に繋がるのか?

要は、泳力だけを習得する事に特化するのではなく、いかなる時もパニックにならない対処法の習得が重要である。

諸外国の事例からも水難事故を防ぐためには、ライフセーバーの補強等により救命することができる人を増やすよりも、まずは個々人が溺れない為の知識と技術、特に第一行動としての「浮く事」を身につけることが、水難事故防止に役立つとされている。
しかし、日本の学校教育、特に中学生以下では、体育の時間に水泳教育は積極的に取り組まれているが、水辺の安全教育についてのカリキュラムは「着衣泳」のみで、ただし必須項目でなく、十分に実施されている状況とは言えない。
ライフセービングプログラムの多くは浮くことができたあとの行動であり、臥位での「浮身」の姿勢を中心としたプログラムで構成されている。しかし溺水は臥位で浮く前に始まるため、現在の方法で水難事故を防ぐには限界がある。そこで、溺れないための「浮く力」の習得を重視したライフセービングプログラムを私は定義し開発した。


◎対処法◎

第一行動…パニックにならない為に浮く事が重要『浮く力』の向上
第二行動…第一行動ができた上で落ち着いて移る行動。
      例 浮身、クロール、平泳ぎ
日本におけるライフセービング教育の導入に関する研究


この研究では子供達の『浮く力』を飛躍的に伸ばす事ができた。浮く事自体はこの研究で行った事以外にも様々ある。パニックにならずに浮く事、つまりそれは自らを守る事が重要ということだ。



話は戻るが…今回の兵庫県西宮市の話はライフセーバー等の資格を有する人員不足という事だが、問題は監視能力を上げる事より、人が溺れない為に何をするべきか?を前提に考慮し、シミュレートした上で、同時に安全管理を考えるべきである。行政、教育委員会、学校やスイミングなどの教育提供側にはまず、そこを重点的に考えてもらいたい。

溺れない術を身につける為の指導者の確保、育成→教育、普及=安全管理(ライフセーバーなど)

水辺の安全教育(ライフセービング教育)ができる指導者の育成、そして、教育、普及。それと同時に安全管理ではないのだろうか?

自然環境下で子供達が安全に遊び、学び、育つ為にライフセービング教育を行うべきであるが、その練習環境を奪ってしまう事は決して良い判断とは考え難い。

事故が起きる時は…一瞬の事。

起きてしまってから、責任問題になり…廃止、禁止の方向に進む事に心が痛む。

再度、起こさない事に着目すべきである。

いざという時に何かできる人へ!KIDS SAVER

教員更新講習でもライフセービング教育が文科省の許可を得て教員向けに発信しています。
教員免許更新講習

正しい水の教育→水の事故を防ぐ→命を守る


責任の取り方より、命を守る教育の普及が急務である!!



何はともかく、競技的な泳力はなくとも『浮く力』を身につけて、ひとつでも水難事故を減らしていきたい。









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Profile

飯沼誠司(いいぬませいじ)

飯沼誠司(いいぬませいじ)

飯沼 誠司は、日本のライフセーバー、俳優、タレント。東京都出身。血液型はA型。身長176cm。体重70kg。特技は英語。東海大学体育学部卒業。妻は女優でタレントの中山エミリ。2010年ライフセービング競技世界大会にてSERC競技において銀メダル獲得。 2014年早稲田大学学術院社会人修士修了。

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