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【質問のお返事】抜く?抜かない?

初診の患者さんから良く聞かれるのが「他の歯医者さんで抜かなきゃいけないと言われたのだけど、本当ですか?」という質問。



一般的に、歯を抜かなければならないとされる診断基準は以下の項目です。



*歯周病でグラグラしている

*歯根が割れている

*根の先に膿が溜まっている

*親知らずが虫歯になっている、あるいは生え方が悪く手前の歯に悪い影響を与えている

*虫歯が進行し、歯ぐきよりも下のラインにしか壁が存在しない

*歯列矯正のためにスペース確保が必要である

….などなど。





もちろん、この項目が当てはまるからと言って絶対抜歯をしなければならないというわけではありません。





たとえ歯周病が進行していたとしても、自然に抜けるまで自分の歯で過ごしたいというのも一つの考え方です。



重要なのは「では抜けた後にどうしたいのか?」というゴールです。


インプラントにしたいのであれば、歯を支える骨の量がしっかりある方が望ましいです。

しかし最初に挙げたような理由でひとたび歯の周りに炎症が起きると、大なり小なり骨を溶かしてしまう物質が放出されます。つまりは骨が痩せてしまうという結果に繋がります。

そうするとインプラント治療は厳しくなるわけです。




では入れ歯にすればよい?という考え方もあります。

入れ歯は保険も利きますし、お財布にも優しいです。



しかし、悪い状態の歯を長く残すがあまりに骨が一部凹んでしまった場合は、その後に作る入れ歯のフィットが悪くなる可能性があります。靴擦れと一緒で、お口の中で動く度に傷が出来、痛くて噛めないという現象も考えられるわけです。




そう、大切なのは『ゴール』なのです。





年を重ねても健康な食生活を送るためには今どういう判断をすべきなのか。

先を見据えて考えると、案外簡単に答えは出るのではないでしょうか。







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私の好きな言葉に相田みつをさんの《しあわせはいつもじぶんのこころがきめる》という文言がありますが、歯科治療もまさにそれだと思うのです。



いま置かれている状況を正確に把握し、5年後10年後を見据えた治療法にはどういうものがあるかを知ること。


その中から自分が納得できるひとつを選ぶことが患者さんの権利ですし、歯科医師は知り得る限りの情報をお伝えする義務があると私は考えています。




















 

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照山裕子|てるやまゆうこ(歯科医)プロフィール

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照山裕子(てるやまゆうこ)
生年月日:12月10日
血液型:B型
出身地:東京都

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