銀ちゃんが逝く
つかこうへい先生が亡くなりました。
一介の研究生だった私を、劇団公演にひっぱって下さり、
稽古場では厳しく丁寧に演出をして下さり、
食事しながら、優しく芝居について教えて下さった恩師。
台詞を目の前の役者に、観ているお客に、真っ直ぐ届けるという、シンプルで1番難しい事を教えて下さいました。
先生の口だて台詞は、まるで私の中身を全て見透かされているような、
覚えようとしなくても、自然に体に染み込んで来る台詞ばかりで。
こんな、しょうもない未熟な役者だけど、いつか必ず大きくなってご恩返しを……と、おこがましくも思っておりました。
先生は劇団の、まさに銀ちゃんでありました。
御冥福をお祈り致します。
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