親子で読む絵物語・第3話「カエルの王子さま」3
「カエルの王子さま」
原作・「グリム童話」 文・水野英子
3.するとカエルはすぐに水にもぐってまりを取ってきました。
お姫さまは喜んでお城にもどり、
カエルのことなど忘れてしまいました。
翌日お姫さまは王様と豪華な食卓の金のお皿で
食事をしていました。
するとそこにピシャッ、パシャッという音が聞こえて来て
ドアの前にはきのうのカエルがいました。
「お姫様。ぼくもそこでいっしょに食事をさせて下さい。
その金のお皿のごちそうを、ぼくにも食べさせて下さい」
と言いました。
お姫様はびっくりしてドアを閉めようとしましたが、王様が
「どうしたんだね?」
とたずねましたので
お姫さまはきのうの出来事を話しました。
王様は
「約束は守らなければいけないよ」
と言ったので
お姫さまは食物がのどにつっかえそうになりながら
いっしょのお皿で食事をしました。
(つづく)