親子で読む絵物語・第3話「カエルの王子さま」4
「カエルの王子さま」
原作・「グリム童話」 文・水野英子
4.カエルはお腹がいっぱいになると言いました。
「ああ、おいしかった。眠くなって来たので
あなたの絹のベッドで寝かせて下さい」
お姫さまは泣き出しそうになりました。
「なんでわたしが冷たい、しめったカエルといっしょに寝なければならないの?」
王様は厳しく言いました。
「約束は守りなさい!」
お姫さまはいやいやカエルをつまんで
寝室のすみっこに置きましたが、カエルはピョンピョンとベッドまで来て
絹のふとんにもぐりこみました。
お姫さまは心そこ怒ってカエルを力まかせに壁にたたきつけました。
(つづく)