大切なリスナー
僕は
リスナーを
ラバーズと呼ぶことがある
テレビと違って
ラジオは深く聴き入って
毎回を待ってくれる視聴者は、まるで恋人が大切な人を待つような、
キザに聞こえるかもしれないけど、そんな関係が存在してると思うことがあるから。
長くラジオをしゃべると、たくさんの出会いと別れをラバーズと経験することになる。
出会いはいいけど、
別れはやっぱりつらい
何度も経験した
つらいリスナーとの
いや、ラバーズとの別れ
今日の放送で
またひとり
ラバーズが天国に行ってしまったことを知った
彼女は
いつもスタジオの外に出待ちしていて、
かわいい子供を抱えて写真を撮ったママだった
数年前の川上村ライヴの日、舞台裏の出口でファンにもみくちゃにされた時、つぶされそうになってた小さな女の子を僕が抱き上げて、飴玉をあげたことがあった。
その子のお母さんが
それ以来ずっと僕を応援してくれてた
いつも笑顔が愛らしい
元気なママさんだった
突然
心臓が止まり
亡くなってしまったと
今日、生放送中にラバーズからのメールで知らされたんだ
あの
飴玉をうれしそうにつかんだ女の子は
小学三年生になっている
その心を思うと
胸が痛む
いつも
僕のコンサートに来てくれて、
いつも放送を待ち焦がれてくれた人を、
僕はまたひとり失った
何度か経験した悲しみだけど
決して慣れることのない悲しみだ
子育てに悩みながら
明るく頑張ってるママだった
小さな悩みだよ
僕らの悩みなんて
生きられるんだから
生かされてるんだから
がんばるよ、、、
このラジオが、
この番組を待ち焦がれてくれる人が、
命がけで待ってるなんてことを知るかぎり
がんばらないといけない
僕は
がんばれる命をいただいてるのだから
どうか
空の上で
子供のことを
見守ってあげてください
ご冥福をお祈りいたします
