音街かしわ
今日は「音街かしわ2007」というイベントに参加。
久々に帰ってきた千葉県柏駅、今やストリートライブのメッカとして全国のミュージシャンに知られる街となった。
騒音問題やそこで発生するゴミ、治安の悪化や通行の邪魔などストリートライブを排除する理由はいくらでもある。だが柏は違う。街が認可したミュージシャンがある意味公認の場を借りて街中で音楽を奏でる。ミュージシャンは自分の理想とする歌を思い切り歌い、やがて人が集まり始めると偶然でもそこにいた人々は新しいムーブメントの始まりの目撃者となる。
僕らが十代の頃は、ストリートライブとはプロミュージシャンの登竜門などではなく、発表の場を持たないミュージシャンの掃き溜めのような場所で、一日のライブが終わると体中が埃まみれになるようなそんな場所だった。立ち止まって聴いてくれる人は、音楽やギターに非常に興味を持ってくれているごく稀な人々か酔っぱらい達だった。全く知らない人の歌に足を止め、そこで感情移入するほど音楽を聴くにはある種の勇気が必要だったからだ。
しかし今日、柏のステージに立ってみてそこから見えるオーディエンスの顔を一人一人観ながら、「ごく普通のお父さん(に見える)」や「ごく普通の学生さん(に見える)」が気軽に立ち止まってくれていた、その事実が純粋に嬉しかった。音楽を愛する人たちの長年の情熱と努力が街を変えたのだ。
僕は一人のミュージシャンとして故郷柏に何ができるんだろう、そんな事を考えたりもした。ありがとう、また帰ってくるね。