木島平村に雪下ろしに行った。
今朝
新聞では、
新潟県境から、栄村や野沢温泉村までとにかく雪が降り積もり、例年の三倍だという。
三人の子供が独立して都会に出て行った、八十三歳のおばあちゃんの家の屋根には、
下ろせない雪が僕の身長ほど積もっていた。
三時間かけて雪下ろしをしたが、体中がガタガタになった。
おばあちゃんには無理だよ。
雪国では今、
こんな毎日を過疎化した村の中で行われている。
八十三歳のおばあちゃんは、ありがとうと言いながらお茶を飲み、
「この村でずっと暮らして来たけど、冬の仕事といえば、ただ生きることだよ」と語った。
やがて訪れる春
それがどれほど待ち遠しいことか
都会の僕には
想像もできない
この雪が
大自然の恵みとなって
人間の命を潤す日まで
戦いつづける雪国の人々なのである