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──ご家族も一緒に行くのですか？

「その予定です。子どもたちの進学とか教育をきちんと考えなきゃいけないと思う反面、どうなっても生き抜くだろうって気持ちもある。いまって、どうしても過保護になりがちでしょう。子どもが被害に遭う事件があったりするので。ボク自身も気がつくと、子どもたちのためにすべてを整えちゃっている。自分も過保護な環境だった気がするけど、サッカーがあったから厳しい一面もありつつで、バランスが取れていた。だから、厳しい環境のなかに身を置くことも、人生においては大切なんじゃないかなって。どんな苦労をしても、子どもたちにはいい経験になるはずだから」

──家族の絆も深まるでしょうね。

「そう、そう。オランダでプレーしたときも妻と娘の三人で行ったんだけど、友だちや親が訪ねてきて、ゆっくりできる時間が多かった。それはすごく良かったなあって。日本にいると、やっぱり慌ただしいでしょう。海外でゆっくり生活するなかで、家族ってこういうもんだよねということをみんなで感じ合えたらって思う。現役時代はひとりで出ていく時間が長いから、どこかでリセットしたかったというのもあって。移籍をした関係で、家族とは６年間も離れて過ごしたからね」

──小学校２年生の息子さんは、サッカーをやっていると聞きました。Ｊリーグの年間最優秀選手にもなった藤田俊哉から見て、どんな選手ですか？

「まだ小２だから、サッカーがうまい下手なんてあまり関係がない、とボクは思ってる。いまの時点で才能が見えるならそれを伸ばせばいいし、いまは下手って言われてしまう子どもでも、どうってことはないですよ。むしろ、僕の周りではそういうヤツこそプロになってる。小学生の頃からうまい子どもが、必ずしもプロになってるわけじゃない。プロになれていないケースのほうが多い」

──それはちょっと意外です。

「だから、小学生ぐらいで慌てちゃいけないし、ご両親も一喜一憂しないで、と言いたいですね。うまい子は順調に育っていけばいいし、なかなか試合に出られなくても慌てる必要はないです」