バイブル
最近、何処へ行くにも肌身離さず持って行っている本。
この本は一昨年、色々と折れそうになっていた自分を奮い立たせる為に、自己啓発的な意味で購入したんだけど、そのときはすぐに読むのをやめてしまって。
まだ間違った減量を始める前、大晦日の勝利を含めて3連勝と波に乗っていた頃に見た、NHKの番組での三浦知良選手の姿や言葉に物凄く共感して勇気を貰った事があったから、その著書を読むことで同じような効果を期待していたのに、そのときは全くそれが無く、
どころか、書いてあるキングカズの言葉に、
「あぁ、もう俺はこんなふうには思えないよ・・・」
なんて、1年前とは全く別人のような反応しか出来ない感性になってしまっている自分があまりにも悲しくて、勇気を貰うどころか、逆に絶望を深めるような結果になり、それで読むのをやめてしまった。
辛くてページを進めることができなかった。
似たような事は他にもあって、高い熱で格闘技に取り組み、ツイッターでよく熱い言葉をツイートしている選手の呟きを自分への刺激にしようとフォローしてみたものの、その熱が息苦しく、暑苦しく感じてしまい、そんな自分がまた悲しくて、すぐにフォローを外してしまったり。
間違えた過度なダイエットで心身ともに健康を失っていたんだから、心を病んだ状態の人間に頑張れ頑張れと言っていたようなモンで、今思えばただただ逆効果だったんだろう。
そうやって自己啓発系の活字に手を出し、そしてダメージを受けて手を引っ込めるということを、このカズの本を含め、何回かやったっけ。(苦笑)
そんな苦い記憶が、この本を長いこと本棚の肥やしにしていたんだけど、急激な復調を感じた7月、移動中のお供を探していたときに、久しぶりに読んでみようかと書棚から引っ張り出して再び読み始めてみたら・・・
2年前の事が信じられないくらい、その言葉がどんどん自分の中に入ってくるじゃないか!
書いてあることにいちいち物凄く共感して、今の僕の気持ちを代弁してくれているような気がして、それが物凄く嬉しくて…。
(キングカズのようなスーパースターと自分を同列に語って、非常におこがましいことは百も承知なのでご容赦を)
こんなスーパスターと同じように感じられていること。
自分と同じ思いを経験している大先輩がいたこと。
そして、自分の精神状態が、絶好調だった頃に戻っていること。
そのどれもが物凄く嬉しくて、
いろんな記憶や感情が入り混じって、
そういう本ではないはずなのに、
心の汗が溢れ出てきやがった。
しかもこの本、書き始めが、
キングカズが39歳になる少し前のことなんだ。
そして、僕は来月39歳に…
これはもう、感情移入するなっていうほうが無理ですわ。
ということで、今の僕は、
この一冊なしでは生きていけないくらいになってしまい、
毎日どこへ行くにも、肌身離さず持ち歩いています。
まさにバイブル。
よーし、キングカズのように、また白スーツ着たり、中折れ帽被ったりするか!
って、そっちかい!!