夕焼け調理人
キャンプ。
大自然の中で生命力が試される場。
シオヤさんは寡黙だ。
しかし、その背中は多くを語る。
「もし無人島の崖でシオヤさんと俺が落ちそうになっていたら、どっちを助ける?」
「断然、シオヤコーチでしょ!」
中学生部の子どもたちは心から頷く。
うむ、確かに。納得して俺も頷く。
料理が上手で面倒見の良いシオヤさんと、自分勝手に釣りをして飛び込みに命をかける俺と比べると、
どちらを助けたら無人島で生き抜いて行かれるかは明白だ。
夜、シッポリと二人でお酒を飲んだ。
ポツポツと思出話をするシオヤさんの横顔は、
ランタンの灯にユラユラとユレて、とても男らしかった。
しかしこのローストチキン、反則でしょ!
俺も着いていきます!