千葉は島だったのか。その13
前日、お祭りの打ち上げでかなり呑んだ。
心地よい充実感が酔いと気分を加速させた、らしい。
全力で打ち上げた、俺。
で、予定の5時に起きられるわけもなく2時間遅れで飯岡灯台に到着。
それでもキッチリと前回走り終えた岬の下に出る道からスタートした。
九十九里最北端の砂浜を走る。
ズブズブと一歩ごとに沈む足場に、昨日のビールが汗となってTシャツを濡らす。
果てしなく伸びる九十九里浜。
もうすっかり夏になった海岸は、カンカンと太陽が照りつける。
走り始めて1時間で身も心も折れた。
後はひたすら波打ち際を歩く。
小さな川は飛び越え、大きな川は海際の幹線道路まで出て渡った。
大きなカニがハサミを振り上げ、頑張れと応援してくれた気がした。
確かハワイまで何も遮蔽物のない大海原が左手に広がっている。
脚が限界に達した頃、
「成田山御本尊上陸地」ってところに到着。
世の中にニラミをキカす不動明王が忽然と現れる。
千葉が島であることを確認して、
俺は生ビールを補給するために海の家へと駆け込んだ。