コーランの流れる国へ その9
あの山ってなんメートル位あるの?
テヘランの後ろにそびえる山を指して、
ホテルに迎えに来てくれた
つながり眉毛君に聞いてみた。
「多分、4000mだな。登るかい?」
丁寧に断りつつ、割りと低いんだなって思った。
翌日、ホテルのフロントでベールを被った愛想の良いオネーサンに、あの山はなんメートルか聞いてみた。
「あなたの国の一番高い山の二倍はあるわ」
昨日よりも3000mは高いと言われたその山の、高さは未だに判らない。
どうぞどうぞ。
いえいえ、そちらこそ先にどうぞ。
エレベーターに乗るとき、何時もお互い過剰なほど譲り合う。
聞けば
まず先に客人を、
続いて年功序列と言う順番らしい。
後に残った同列の人達が譲り合う。
日本では消えかけている美しい文化が、きっちりとイランでは生きていた。
良いね!
って、結局誰も乗らないうちに行ってしまったエレベーターを、
顔を見合わせて大笑いするつながり眉毛軍団を見ながら、
そう思った。
食後に出てくる、見るからに甘そうなデザート。
無理やり喰っていた。
何時もの事だけど、
残すくらいなら気持ち悪くなっても完食するのが美学だった。
一緒に食事をしたつながり眉毛君、
あっさりデザートを断りやがった。
そんな選択肢もあるんだ(笑)
素晴らしき異文化交流イラン編。
そんな余計な知識、いらんわ(笑)