さっきまであった物が忽然と姿を消す…。
どこに置いたのかさっぱりわからない…。
さっきまで手にしていたにも関わらず…。
超上現象か?
鎌鼬の仕業か?
草の根を分けるかのように周辺を捜索する。
行動を思い返すが置いた場所が記憶から完全に消失している。
ない…。
48時間経ったある時、1ヶ所だけ関連した場所を探していなかったのを思い付いた。
これで無ければ超上現象である。
探す。
あった………!
頭の中では、何故か映画“ロッキー”がチャンピオン、アポロクリードに立ち向かいフルラウンド闘い抜いた時の曲が流れていた。
感動と安堵。
何か別の事を考えながら手を動かし作業していると、しまった場所がわからなくなる…。
人はこれを“単なる物忘れ”という。
これからは、ちゃんと意識して作業しようと思う。
出掛ける時も“じょっぴんかった!”と言えば目的地に行く間不安にならないだろう。