和食が物語る日本文化「石かわ」
昨夜は神楽坂の石かわさんに行ってきました^ ^
黒壁の門構えから背筋がシャンとします。
どのお料理もお出汁からとにかく素晴らしく、口に運ぶとしばらく無言になってしまう程の味わい深さに感動しました。
新いくらと雲丹、椎茸、里芋、白こんにゃく。
まなかつおと蓮根のかき揚げ。
この昆布塩、欲しい。
鱧しんじょう、蕪、蒸し鮑のお吸い物。
器の美しさに見惚れた。
決して豪華絢爛ではない、厳選された素材が真摯に調理され、温かみのある器と共に頂くお料理に何よりの贅沢を感じます。
鯛のお造り。
蟹は土佐酢で。
うなぎは蒸して炭火焼き。
懐石の繊細な丁寧さは、まるで感性と情緒を重んじる日本の文化みたい。
全てのものは経年変化し古びていくけれど、変化が織りなす独特の美しさを大切に守り継承する日本文化。
そして、その言葉にならない美意識を浮かび上がらせる為に、一切の余計を切り取って真に研ぎ澄ませていく。
そんな日本の侘び寂びの美意識をそのまま頂くようなお料理だと思いました。
甘く柔らかい牛タン。
複雑に絡み合った出汁が何とも言えないふくよかな味わいになって、これ、大好きだった。
半分は、これはずるいと思わず言いたくなる鯛茶漬けに。
この土鍋、欲しいな。
華やかなものも勿論好き。
視覚から伝わる華やかさで十分歓喜できるし、私自身、ファッションや流行がそれなりに好きだから、そういうものを必要とする瞬間には多々出逢う。
でも、奇を衒わないからこそ注意深く見つめ、耳を傾け、深く味わい堪能することで、その繊細で奥ゆかしい存在がどうにも心に染み入るのだとも思う。
控えめな分だけ惜しみない時間と心がこもっていて、その温かさにほっとする。
長く一緒に在りたいものって、きっとそういうもの。
美しい。
デザートまで丁寧。美味しい以上の言葉がなくて申し訳なくなる。
素敵なお店に伺うことが出来てとっても幸せでした。
最近大好きな日本酒。
太らないように気をつけなきゃなぁ。