旅立ちはいつも
心が踊るものだと思っていた。
いつもの鬼越駅がくすんで見える。
これから十数時間かけてロンドンに行く。
そこから数時間かけてクロアチア。
どう想像しても心は踊らない。
出発ゲートは笑顔で一杯だった。
素敵な景色を見たり、大好きなあの人と手を繋いだり、
そんな人たちがたくさんいた。
僕は夜中にクロアチアに着いて、
翌日ミルコとセフォーの他、数試合のレフェリーをして、
その翌日にザグレブからロンドン、そして成田へと帰る。
未だに担当のニコリーナさんの性別が分からない。何となく女性っぽいけど、ラストネームはドボルスキー。
間違ったら失礼と、チョー日本人らしい思考でついに当日まで聞く事が出来なかった。
そして、クロアチアの通貨がユーロじゃない事を成田に来て初めて知った。
おまけに、息子のDSを使って勉強していた英語のランクが今朝、AからDへと落ちた。
大きな窓の近くにあるマッサージ器だけが
僕の身体と心を揉みほぐしてくれた。
とりあえず
行って来ます。