コーランの流れる国へ その21
全ての予定は終了した感一杯だった。
一緒に自宅に戻りお昼寝タイム(笑)
ま、神様が今回もテヘランタワーはお預けよって決めたに違いない。
暑い暑い昼間、イランでは出歩いてはいけないんだ。
なんだかこの二日間が走馬灯のように、イラン化を始めた脳ミソに映る。
一歩踏み込んだイランは、それはまた楽しかった。
クーラーの効いた部屋で微睡んでいると、モノスゴい音量でアラームが鳴る。
ガバッっと起きる友達。
おい、行くぞ!
何時だって自分勝手なヤツだ。
慌てて起きて、パッキングを済ませて夜の帳が落ち始めたテヘランを疾走する。
まぶたのしっかり開かない俺は、薄目でテヘラン最後の夜を見るともなしに眺めていた。
さよならテヘラン。
また数ヶ月後に来る、かもしれない(笑)
さよならテヘランタワー。
次こそ行くぞ、そう心に誓った。
右に見えていたタワーがその大きさを増して正面に映った。
徐々に近づいて来る。
俺はパチリと目を見開いて友達に尋ねた。
テヘランタワーに行くのか、って。
「お前のリクエストだろ。しかもあれはテヘランタワーじゃなくてミラドタワーって言うんだ」
繋がった眉毛の片方を歪めて、あまりカッコいいとは言えないウインクをしながら教えてくれた。
神様、ありがとう。
最後の最後で目標が叶いました。
しかもテヘランの夜空を彩る美しい時間に。
眼下に広がるテヘランの夜景を、
イカしたテヘランガールじゃなくて、
眉毛が繋がったイカツい友達と眺める。
それはそれで、ちょっと幸せ。
メルシー、ドゥースト。
ホダーフェス、テヘラン。
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