コーランの流れる国へ その19
調子にのって吸いすぎた、昨晩の水煙草が原因なのか、朝になっても頭がボンヤリしてた。
熱いシャワーを頭から浴びると、ようやく少しだけ目が覚める。
シャワールームの窓から、バタバタと友達が迎えに来るのが見えた。
昨日の夜中、
友達自身は夜アソビが終わってここまで送ると近くの自宅に帰って行く。
俺は友達の友達、ずーっとパソコンの前にいる、少しだけ英語の話せる彼の部屋に泊まるって、いきなり言われたんだ。
誰だよ、なんてヤボな事は言わないよ。もう友達と神様に委ねたし(笑)
さ、行こう。
まだ着替えも終わっていない俺を急かす。
自分勝手なヤツだ(笑)
何処に行くかはわからないけど、とりあえず車に乗る。
またもテヘランタワーの前をビュンと通りすぎると、昨日の病院に到着。
今日は友達の友達が手術らしい。
少し不安げなお母さんに、
「大丈夫、必ず成功しますよ」
って日本語で語りかけると、
理解してくれたようで涙ぐみながら笑顔で応えてくれる。
ヤベぇ、母の愛をイランで感じた。
帰国したら、しばらく会っていない自分の母ちゃんにお土産でも持っていこう。
今度は高速に乗る。
流れに身を委ねるのもまた快感になってきた。
一期一会を楽しもう(笑)
いきなり街中で停車。
たくさんの汗臭そうな人達がたむろする路地に入って行く。
かなりビビりながら人混みをかき分けて進んだ。
この期に及んで行き先を聞かないのは、もう意地でしかない(笑)
いきなりTVカメラが目の前に来て、日本人か?って聞かれた。
そうだって答えると、俺を撮しながら友達が勝手にインタビューに答えていた(笑)
ほぼ全ての人達が一昔前のロボットみたいにガタイが良くて、耳が餃子みたく潰れている。
何となくレスリング関係なんだってことはわかった。
その家の前まで来ると、供物っぽい果物がキンキラキンのラッピングをされて置かれていた。
全てが終わってから、俺は友達に聞く。
なんだったの?と。
「なんだ知らなかったのか、オーナリ。あれはイラン初のレスリングのオリンピックチャンピオンの45日的な集まりだ」
知るわけねーだろ。
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