はじめてゲイビデオに出演したときの話3
→はじめてゲイビデオに出演したときの話2
そして、数日後に届いた
夜行バスの予約画面を手に
ボクは東京へと向かいました。
初めて乗る夜行バスに
心躍らせる余裕もなく、
ボクは東京へと向かいます。
午前6時過ぎごろ、
バスは新宿駅に到着していました。
電話をかけます。
田中「もしもし」
ボク「も、もしもし、青木です」
田中「あ、着きました?」
ボク「は、はい……」
田中「では、いまから電車に乗って
いただきたいんですけど、高田馬場ってわかります?」
ボク「わ、わからないです……」
田中「ですよね(笑)。では、
JR新宿駅に行って、山の手線に乗ってください」
ボク「わ、わかりました……
(うわー、山の手線ってドラマとかで出てくるやつだー)」
そんなお上りさん丸出しの感想を
抱きながら、指定された駅へと向かいました。
高田馬場に到着して
再び電話をかけると、
迎えに来てくれるとのこと。
しばらく待ちます。
やがて、一人の男性がやってきました。
田中「おまたせー」
田中さんは濃ゆい顔をした
小太りの男性でした。
ゲイといわれれば、
そう見えなくもありません。
田中「じゃあ、事務所こっちだから」
ボク「は、はい……」
そう促され、路地へと入っていく
田中さんの後を追います。
ボク「こ、この近くに
事務所があるんですか……?」
田中「そう、高田馬場ね。
来たことは……ないよね(笑)」
ボク「はい……」
田中「うちは募集だけじゃなく、スカウトでも
モデル探すから、高田馬場は大学生とか多くて
都合がいいんだよね」
なるほど。
たしかにお金がない若い男の子を
探すのであれば、そういう場所は
適しているように思えます。
無駄なゲイビデオ雑学を入手して、
ボクらは事務所に到着しました。
事務所はコンクリート作りのビルで
わりとオシャレな感じです。
田中「さ、上がって」
田中さんが扉を開けてくれて、
中へと入ります。
事務所にはまだだれも来ていません。
今日はこの田中さんが
監督さんのようです。
田中さんのデスクと思しき机には
紙袋が置いてありました。
田中「コレ、今日の衣装」
渡された紙袋を見ます。
ボク「これって……」
田中「そう、女装」
これには少し驚きました。
ボクに元々女装癖があることなんて
一切伝えていなかったのに、まさか
最初の企画が女装だなんて。
ボク「あ、あの、これって
メイクとかウィッグとかは……?」
紙袋の中には女物の服しか入っていません。
不思議に思って、そう尋ねると
田中さんは大きく笑いました。
田中「あっはっは(笑)。ゲイビデオの女装っていったら
基本はノーメイクに地毛のまんまなんだよ」
ボクはそう言われ、なるほど、男の見た目のまま女物を着る
たしかにここはゲイビデオの会社なんだなと思いました。
トイレで渡された衣装を来て、
田中さんの前に来ました。
ボク「こ、こんな感じで大丈夫でしょうか……?」
衣装は女性用の学生服でした。
田中「うん、いいんじゃない」
そういうと、
田中さんは
と、なぜか無意味に
ボクのスカートの中身をチェックしました。
ボク「なっ……!」
田中「ふふふ……。じゃあ、撮影に向かおうか」
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