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世界各地から招かれる国際的セラピスト 奥田健次独占インタビュー【前編】
世界各地から招かれる国際的セラピスト 奥田健次独占インタビュー【前編】
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シカゴで学会発表(シカゴ便り5)

パートタイム教授、奥田健次です(^^)

大学を超早期にスパッと退職させていただき、西軽井沢の廃校5,000坪を買い取って、そこで学校づくりをしています。

パートタイムになったとはいえ、どこでも臨床も研究もできる(大変だけどね)わけですから、いくつか珍しい事例については学会などで発表しています。

今回は、自宅での食事中にとあるショッキングな事故が起きてから、食事を吐き出してしまうようになった幼児への介入です。無理に飲み込ませようとすると嘔吐するので、放っておいたら1か月以上、ティッシュにすべて吐き出すような状況でした。

医者に相談してもビオフェルミンを処方されただけ。医学的には何もできないとのことでした。まあそうでしょう。

親御さんには「私がやれば1回で直せます」「親御さんへの指導と記録の取り方のレクチャーを含めてセッション2回分かな」と事前に約束して引き受けました。結果、その通りになりました。

そのポスター発表。

俺、なめてましたね。発表の30分前になって、ようやく内容を復習するために通し読み1回。前日の夜、俺は読売ジャイアンツの1軍と2軍の選手のデータばかり見ていたわ。

なんでこんな余裕なのかというと、行動分析学の良いところは要するにデータベースなのですね。それで、俺みたいにちゃんとした留学をしてない人でも、データを中心にプレゼンを展開させるので、実験手続きと結果さえしっかりしていれば大丈夫(逆に言えば、留学して語学だけ達者になってても、実験の技術がないと英語で世間話しかできない日本人になってしまうということです)。



ここから2時間のプレゼンスタート。



といっても、最初の10分は両隣ばかりで誰も来てくれへんかった。



ちょっとずつお客様が来て下さり・・・。



気がつくとギャラリーが増えてました。

素通りされる方ももちろんいますが、この日に限ってはここから途切れることなく次々に質問に来てくれました。



多くの質問が「どれくらいの期間、介入したの?」というもの。

「期間ちゃうで、ここ見て、たった1回だけの介入ですよ」と俺。

皆さん驚いて「どうやったら1回でこんなにうまく行くのか?」というものでした。そりゃ、そうやわな。

俺からしたら「1回でうまく行かせるに決まってるやないか」という立場なので、その方法を具体的に説明していきました。

最後は、皆さん納得して「すばらしい!」「すごいとしか言いようがない!」と感激して去って行かれました。



他に、よくある質問は「データの信頼性は?」というものです。

今回、これは定点カメラの回しっぱなし。そして、もしこれが吐きそうになる行動を測定しようとすると信頼性が難しかったけども、ティッシュに吐き出す行動を従属変数にしているので、まったく明白でしょと。

信頼性の高さにも納得してもらいました。



「どうして遊びを用いたのか?」。それ、良い質問。



「大幅に随伴性を変更することが重要なのです」と俺。

ま、これまでもっと大変な子どもたちを直してきましたからね。やってきたケース数が違う。

そうそう、アメリカ人(及びアメリカで学んだ日本人)から
「日本では大学の教授がまだ直接こうやってセラピーやるんですか?」と驚かれます。「俺の師匠79歳にしてまだ現役の臨床家ですよ、それが日本なのです」と、いつも教えてあげるんですが、どうにも理解できないみたい。

だからマクドナルドシステムなのですって。しょうがないよな。マクドの社長が厨房に入ってフライドポテト揚げてるって、俺も想像できんわ。これ、ナイスたとえ。



何度も何度も「本当に1回!? すばらしい!」と。

今回はデータだけでなく「ビフォー、介入、アフター」の動画があるので分かりやすいよね。動画を用意しておいて良かったよ。そのたった1回の指導のシーン、見りゃ分かるでしょ。



動画でのプレゼンは、自分の英語力の低さを補うのに十分以上の役割を果たしてくれます。



だいぶ年配の先生も来てくれました。ボブ先生。俺の発表、しょっちゅう来て下さいます。



方法と結果を見て、動画を見て絶賛して下さいました。照れるやん。

リチャードじゃないほうのフォックス先生。最初から最後まで、俺は褒められまくりでした。照れるやんってば。てゆーか、介入前に体重が大きく減少していた子が、介入後の動画での様子を見て「ハッピーな顔になってるな! 良かったな!」と臨床的な成果(変化)を素直に喜んでいただけて、有り難い。

フォックス先生の顔も、ハッピーになってるで。



頭の良い人は、こちらのやったことや意図がホイホイ伝わります。こっちが英語での表現に詰まっていると、代わりにああだろこうだろと言ってくれて「そうそう、その通り」と助かります。

フォックス先生たら「親からしたらマジシャンみたいって思っただろうね!」と笑顔でひと言。

あれ? そのコメント、どっかで聞いたような・・・。

もちろん、俺は即座に「俺はマジシャンちゃいますよ、行動分析家です^^」と応答したけどね。あ、NNNドキュメントか。確かに、これだけ劇的に変化すると、同じ行動分析家ですら魔法を見ているように思えるもんです。こうやってまたアメリカでも「マジシャン」言われてしもたわ。動画を見せる行動が強化されてしまうがな。でも、魔法ちゃうよ。笑

そりゃ“ちょっとしたコツ”はアリマス。でも、俺(行動分析学)の場合はその方法についてポスターに書いているし、なおかつこうやって全部動画で見せているわけで。再現いくらでもできます。(だから、小保方ありえん。)



次から次へと人が集まり、休まる暇なし。隣の発表者がキャンセルだったみたいで、スペースに余裕があって良かったよ。



「エラーレスの方法を教えて」という質問もあったな。

やり方は教えたけどさ。エラーレスは、エラーレスやろ。



逆に、自分の職場で担当している子で、食に困難を持っているのに対してトークンを使っているけど、うまくいかないと相談されたりしたわ。そりゃ、あかんやろ。

2010年以来の、2回目のサンアントニオです。Casa Rioでまた食事すべし。

奥田健次

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奥田健次(行動分析学者)プロフィール

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奥田健次(おくだけんじ)
身長・体重 174cm・63㎏
生年月日 1972年1月20日
血液型 B型
出身地 兵庫県

プロフィール詳細

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奥田健次(行動分析学者)オフィシャルブログ
http://www.diamondblog.jp/kenjiokuda/

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