ケガをしたときの治療法まとめ
ケガをしたときの対策について、何度も繰り返し訊かれているので、以前アメブロに書いた記事をそのまま転載する。
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「怪我をしてしまったが、どうすれば良いか」という質問が定期的にされる。イチイチ回答するのも面倒になってきたので、現時点での私の考えを箇条書きにしてまとめておこう。
■怪我をしたときの対策
・まずはアイシング。1回15分程度を一日3~4回。できれば受傷直後から4~5日は続ける。
教科書的には2日ほどで良いとされているが、個人的な経験から、2日では短いと考える。
・ロキソニンなどの抗炎症剤を内服。毎食後に半錠~1錠ずつ。
・鶏手羽先、魚の皮、豚足などコラーゲンの多い食品を食べる。
・サプリメントからもコラーゲンを。普通に薬局で買えるアミノコラーゲンなどで十分。
・またⅡ型コラーゲンも、できれば摂取したい。
・グルコサミン、コンドロイチンなどのジョイント系サプリメントを摂取。Ⅱ型コラーゲンも含む「RE:JOINT」がお勧め。
・脂溶性ビタミンCを一日に2g程度。朝食後と夕食後に1gずつ。高くて買えない人は、普通の水溶性ビタミンCを2時間ごとに1gずつ。一日6g以上。
・筋肉ではなく骨を怪我した場合は、ビタミンK(納豆)やマグネシウム(ZMA)なども追加摂取。
・トレーニングは痛みを感じる種目は「絶対に」行わないこと。痛みを感じない種目を選んでやるようにする。
そして徐々にパーシャルレンジやスロー・ノンロックなどのテクニックを使い、少ない負担でエクササイズを再開していく。
だいたいこんな感じだろうか。さて、整形外科などに行くと、保険でいろいろやってくれることもある。たとえば「超音波」。
高出力だとダメ(コラーゲン合成を抑制する)なのだが、実は低出力の超音波は線維組織形成のメカニズムを促進することがわかっており(Gieck and Saliba 1990)、回復を早めてくれるかもしれない。
ただし炎症初期は低出力もNG。早期に使うと血液凝固反応を阻害したり、マスト細胞からのヒスタミン放出が高まることで血管の透過性が増し、浮腫が形成されやすくなったりしてしまう。
また、アイシング期間が終了して痛みが消えてきたら、「温熱療法」も視野にいれよう。局部への血流が高まり、酸素や栄養素の供給力が高まる。なお組織温は40~45度が最適とされており、45度を超えるとかえって組織が損傷してしまうので注意が必要だ。また熱の放出がよくないローテータカフやアキレス腱なども、注意が必要となる。
動物のアキレス腱切断実験においては、電気刺激にも効果が認められている。繊維組織の修復が促進され、張力が増加した(Stanish et al. 1985: Owoeye et al. 1987)という報告もある。ただし皮膚や骨の修復に比べ、筋組織への効果はあまり期待できないようだ。
そしてもう一つ。
「アバ○ド」という栄養機能飲料がある。成分はHMBとアルギニン、グルタミン。これを飲んだ人の体験談は・・
「お肌がいつもしっとりとして、薄化粧でもOKです」とか「翌朝の肌のさわり心地と張りがぜんぜん違った」なんて感じの内容。
「HMB+アルギニン+グルタミン」となれば、普通はコレ、筋トレ向けのサプリメントだと考えるべきだ。でも実は美肌への効果も抜群。
アルギニンにはコラーゲンの合成を促進する効果があるし、グルタミンには繊維芽細胞の増殖を促す作用がある。そしてHMBにはNF-κBを阻害して炎症を抑える作用がある。これらすべてが美肌に関係してくる。
褥瘡や糖尿病に伴う下肢潰瘍への効果が期待されて医師が用いることも多いけど、これからはむしろ筋肉トレーニングや美容関係において使われてくる成分の組み合わせだろう。
ただ、アバ○ドとして買うより、HMB、アルギニン、グルタミンとして個別に買った方が絶対に安い。あ、「アルギニン+グルタミン」の「アミノシナジー」もお勧め。この二つを組み合わせた製品は「アミノシナジー」がはじめてだけど、なぜかこれに限っては、未だに他のメーカーがマネしてこない(笑)。
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