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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.694

科学的な実験は厳密な環境が必須となる。ある仮説を立てて、それを証明するために実験が行われる。だけどその仮説が普遍的な事実として認知されるためには、実験者の恣意的な意思が混入しないことが大切になる。ゆえに反証の余地と再現性が化学的な実験には求められる。

 

だけど人間の行動を調査する社会的実験の場合、その結果の公平性を保つのが難しい。ほとんどの場合、参加する人間にその実験の意図が知られてしまうから。無意識であっても、望むべき結果へ向かって舵を取ってしまうことになりがち。

 

そんなことを感じる労働実験の記事を読んだ。

 

週4日の労働実験が予想以上に効果が上がり、ニュージーランドで正式採用を検討

 

ニュージーランドのある企業が、2ヶ月のあいだ週4日勤務を実験的に導入した。4日に減らしても、給料は従来どおり5日分支給される。労働時間を減らすことによって、企業と労働者にどのような影響が出るか調べることになった。

 

この企業には240名の人間が働いている。この期間のストレス度をチェックすると、45%から38%に低下したとのこと。休みが1日増えるのだから、なんとなく想像はつく。職種によっては時間が制限されて、ストレスが高まる場合もあると思うけれど。

 

全体的に仕事の成果を確認すると、週4日の労働時間で週5日分の業績を出している。むしろそれ以上の成果が出ていて、結論としては企業にとっても労働者にとっても好ましいものとなった。それを受けてニュージーランドでは週4日労働の導入を検討しているらしい。

 

休みが増えても企業の業績が上がるのなら、そんないいことはない。だけどこの結果を真に受けていいのだろうか?

 

この労働実験の結果によっては、給料が同じままで週4日労働が実現するかもしれない。そう思う労働者の立場にすれば、全力で仕事をするのではないだろうか? やっぱり週5日勤務が必要だ、という結果にならないよう必死になるはず。ボクならそうする。

 

だから2ヶ月くらいなら頑張れる。誰もが高いモチベーションを維持できるはず。それだけにこの結果を素直に受け入れる気持ちになれない。

 

この状態が1年、2年と続いて、同じ結果を出すことができるだろうか? 

 

そしてこれまで週5日でやっていた仕事量が、本来は4日で消化できるものだったのでは? 業績が上がったように見えているだけかも?

 

というような疑問が出てくる。この結果を否定するつもりはない。だけど積極的に肯定する気持ちにはなれない。本当に効果があるという結論を導くためには、あらゆる業種、業態の企業で実験を行い、少なくとも1〜2年の期間をかけるべきだと思う。

 

もしあわてて週4日勤務を導入して、企業の業績が悪化してきたらどうするのだろう? 減らすのは簡単でも、増やすのは大変だと思う。どちらにしても、たった2ヶ月の実験で決定するのは危険だと思うけれどなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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