マイ・インターン
今年は年明けから、かなりいい映画にめぐり逢えている。そんな1月を締めくくる今日、これまた最高の映画を観た。
監督はナンシー・マイヤーズで、彼女が脚本も制作も担当している。マイヤーズ監督の作品で忘れられない映画が『ホリデイ』
もう何度観ただろう。おそらく10回以上は観ているような気がする。あの映画のキャメロン・ディアスは最高にキュートで、ジュード・ロウはめちゃカッコイイ。そしてケイト・ウィンスレットの演技のうまさに感動して、ジャック・ブラックのユーモラスな演技に大笑いした。
そんな『ホリデイ』と肩を並べるほど気に入った映画がこれ。
『マイ・インターン』という2015年のアメリカ映画。
主演は写真を見てのとおり、ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイ。今月になってロバート・デ・ニーロの映画を観るのは5本目やんか! まさにロバート月間の締めにふさわしい映画だった。
まだ新しい映画なので、ネタバレはなし。簡単に説明すれば、『プラダを着た悪魔』の逆バージョン。
ニューヨークでファッション通販サイトの会社を立ち上げて成功させているのは、アン・ハサウェイが演じるジュールズという名の女性社長。夫は専業主夫として幼い娘の面倒を見てくれているので、従業員が200人以上の企業を切り盛りしている。
そんな会社でシニア・インターン制度が実施された。若い人しかいない会社に、年配の人の経験を取り込もうとする試み。それに応募して採用された70歳のベンを演じるのが、ロバート・デ・ニーロ。
ベンは長年連れ添った妻を亡くし、40年以上勤めた会社を定年退職している。旅行に行ったりして余生を送っていたが、どうも満足しない。そして一人暮らしなので孤独だった。だからまだまだ自分がやれることを実感したくて、この制度に応募した。
社長のジュールズは自分が確認していないあいだに進められたこの制度に違和感を持つが、法律上の問題があるので仕方なく自分の補佐としてジムを雇う。そんなジュールズとジムのドタバタを描いたコメディであり、とてもハートウォーミングな作品。
とにかく最初から最後まで、いい映画だった。あのロバート・デ・ニーロが一度もキレることなく、穏やかで頼り甲斐のある紳士を演じきっている。途中からロバートだということを忘れ、ジムという人物のドキュメントを見ている気分。さすがというしかない名演技だったなぁ。
そして相変わらずアン・ハサウェイはキュート。ストレスの多い社長役を、彼女らしい可愛さで演じていた。『プラダを着た悪魔』のときはメリル・ストリーブに振り回されていたが、今度は彼女がロバート・デ・ニーロを振り回す番。そう思ってみると、とても楽しかった。
めちゃ嬉しかったのは、レネ・ルッソが出演していたこと。昔から大好きな女優さんだったけれど、最近見なかったので寂しかった。でも映画の最初で彼女の名前をクレジットを見た瞬間、嬉しくて思わず叫んでしまった。
とても60歳を過ぎたとは思えないほど、昔と変わらない姿だった。本当に気品があって綺麗な女優さんだ。『トーマス・クラウン・アフェア』というボクの大好きな映画で、ピアース・ブロスナンと共演したのは18年ほど前。でも今でもそのころの雰囲気が十分にあるよね。彼女のデビュー作である『メジャー・リーグ』もよく覚えている。
まだ観ていない人には、かなりオススメの作品。ネットが当たり前になった現代社会で失われつつある大切なものが、ジムという男性を通して描かれている。そして最後には誰もがハッピーになる映画。返却前に、絶対もう一度観るよ〜〜!
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。