職務質問の賢い対応法
ボクはこれまでの人生で、警察の職務質問を2度受けたことがある。どちらも高校生のころ。
ひとつはワル仲間の友人宅へ遊びに行って、深夜2時ころに自転車で帰ってきたとき。いきなり警察官に呼び止められて職務質問を受けた。自転車の盗難を疑っていたらしく、すぐに防犯登録をチェックされた。もちろんボクの自転車なので問題ない。友人の家から戻る途中だと説明したら、すぐに解放された。
もうひとつは滋賀県の琵琶湖大橋近くでのこと。友人から購入した50ccの改造バイクの試運転中だった。小さいながらもかなりの爆音なので、警察官の目に留まったのだろう。なんと機動隊のパトカーに制止を命じられた。
素直に従ってバイクを降りてキーを抜くと、二人の警官に両脇を抱えられてパトカーの後部座席まで連行された。お酒を飲んでいたわけじゃないし、スピード違反等の違法行為もしていない。職務質問だと言われて、持っているものをすべて出せと剣呑な声で言われた。
出て来たのは財布、そしてタバコとライター。道路交通法は違反していないけれど、さすがに高校生のタバコはまずい。どうなるかと心配したけれど、タバコを没収されただけで解放された。ちなみにライターは他の用途にも使えるということで、返してもらったけれど。
ボクの場合は怪しい行動をしているので、警察の職務質問を受けても仕方ない。だけど普通に暮らしている人が、警察の職務質問をきっかけにして犯罪者扱いをされた例もある。
北海道の旭川で起きた実話。70歳の男性が自家用車を運転しているとき、警察官から職務質問を受けた。何も問題がないので対応していると、車を調べていた警察官があるものを見つけた。それはノコギリと草刈り鎌。
友人の家の草刈りを手伝ったときに積んでいたもの。二ヶ月ほど前のことだけれど、いずれ自分の家の草刈りもするからと思い、運ぶのが面倒で置きっぱなしになっていたそう。ところがそれを見た警察官の態度が豹変。すぐに警察署まで同行するように言われた。
そして起訴されてしまった。罪名は銃刀法違反。草刈りのためだと説明しても聞いてもらえない。日本の過去の統計によると、刑事裁判で被告となった場合、99%の割合で有罪となってしまうそう。これはマジで怖い。
この男性の場合、最終的には弁護士の努力もあって無罪となった。つまり1%の確率で有罪にならなかった希少な例。草刈りをするためだったと裁判官が認めてくれたことで、検察も控訴しなかった。それでも2年間は犯罪者扱いをされ、海外旅行も行けずに辛い思いで過ごされたらしい。
何も罪を犯していないのに、職務質問を受けた結果犯罪者となるなんて怖すぎる。もしかしたら似たような例で、有罪となってしまった人もいるかもしれない。そんな職務質問を受けたとき、どうすればいいのか?
「『任意でしょ?』という断り文句には慣れています」 元警察官が教える職務質問のウラ側
とても参考になる記事だった。職務質問というのは任意。つまり警察官に強制力はないので拒否することは可能。ところがそんな知識を振りかざしても、かえって逆効果になってしまうそう。
職務質問というのは警察官にとって基本中の基本で、警察学校では最初に習うもの。だから実際的な対応について訓練を受けていて、「任意でしょう?」と拒否するような人に対するマニュアルは完璧にできているらしい。だから何もなくても、かなり不快な思いをすることになってしまう。
リンク先の記事によると、まずは職務質問を『受ける』という態度を見せるのがベスト。何をしていたかと問われたら、家に帰る途中だったというように事実をはっきりと告げる。ただし、具体的に話す必要はない。
要するに職務質問を『受けた』という態度を見せて、詳細については自分からベラベラと語る必要はない。それでも離してもらえないようなら、その段階で任意であることを口にするのが効果的とのこと。
もし顧問契約をしている弁護士がいるなら、連絡するということを警察官に伝えると大抵は解放されるそう。でもそんな人は少ないだろうから、職務質問を受けたらビビらずに普通に対応すればいいのだろう。何もやましいことがなければねwww
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