現在の香港は未来の台湾
昨日、少しだけホッとして、すぐに心配になったニュースを見た。それは周庭(アグネス・チョウ)氏に関する記事。
香港の民主化運動として知られている2014年の「雨傘運動」。この時に「民主の女神」と呼ばれたのが周庭氏。日本語が堪能で、日本文化にも強い関心を持っておられた。ボクは彼女のX(当時はTwitter)をフォローしていたので、2020年に香港国家安全維持法違反で逮捕されたときは、殺されないか本気で心配した。
でも2021年に出所したという報道を見たので、少しは安心していた。だけどその後の情報が皆無だったけれど、昨日になって現在の周庭氏の状況が公開された。
周庭氏「外国にいても身の安全が心配」 産経新聞に語る カナダに留学
なんと周庭氏はカナダの大学院に留学していた。今年の9月に香港を離れたそう。ただパスポートを返却してもらうのが大変だったらしい。記事から抜粋してみる。
『このため、香港警察の国安部門に申請すると、政治活動に再びかかわらないことなどを約束する書面の提出を求められた。さらにパスポートを返却する条件として、国安担当者とともに中国本土の深圳に行くことも要求された。周氏は8月、5人の国安担当者と深圳に向かい、展覧会で中国共産党や歴代指導者の業績を見学させられた。その後、「祖国の偉大な発展を理解させてくれた警察に感謝します」との文書を書かされたという』
この記事を見る限り、中国という国家が文化大革命の頃と変わっていないことがよくわかる。香港はすでに以前の香港ではない。そしてこの先に民主化運動が発生することもないだろう。完全に中国本土の管理下に置かれている。
周庭氏は「香港には一生戻らない」と述べていて、事実上の亡命宣言をしている。「香港の状況や自らの安全、健康などを考慮した。とてもつらい決断だった」とのこと。それでも不安は尽きない。
「カナダに中国の秘密警察が置かれていると報じられている。外国にいても身の安全がとても心配だ」と語っていた。その通りだと思う。だから迂闊なことを発言したり行動を起こすと、命に危険が及ぶ可能性が高い。これが中国という全体主義国家の実情だということ。
この香港の状況は、未来の台湾のように思える。武力行使はしないとしても、じわじわと漢民族を移住させて世論を変えていこうとするだろう。来年の台湾総統選挙の結果によって、懐柔策か武力で押し切るかという決断がなされると思う。どちらにしても台湾の未来には暗雲が垂れ込めている。
台湾有事は日本への影響が無視できない。そう考えると親中派議員が多い自民党政権では安心できない。いろいろと考えさせられる記事だった。
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