記憶の定着には2回必要
毎日4冊の本を同時進行で読み、映画と撮りだめしているドラマを1日おきに消化している。できる限りインプットしたいゆえの行動なんだけれど、ちょっとだけ困ったことがある。年齢のせいか、はたまた生まれつき脳のキャパが小さいゆえか、1回読んだり観ただけでは記憶に残らないことが多い。
毎日同じ日の過去ブログを読み返していると、そのとき書いている作品紹介のタイトルだけを読んでも、すぐに内容が出てこない。小説なら主人公のキャラや、映画なら主演している俳優は出てくる。だけど詳細なストーリーが思い出せない。度肝を抜くような強烈な作品なら1度でも記憶に残るんだけれどね。
例えば現在公開中で、広瀬すずさんと松坂桃李さんが主演している『流浪の月』という作品。映画は観ていないけれど、原作を読んだときに衝撃が強くて、いまでも内容をはっきりと覚えている。この作品に描かれている『愛』に強く共感したからだと思う。
でも残念ながら、多くの作品がボクの心を通り過ぎていくけれど、1度きりだと忘却の彼方へ消えてしまうことが多い。でも解決策はシンプル。ボクの場合、2度観れば完全に長期記憶に保存することができる。だからお気に入りのはずだったけれど、内容が思い出せない作品は記憶定着のために2度見ることにしている。
ということで選んだ作品。感動したのに詳細な部分を完全に忘れていた。でもこれで完璧。この美しい物語は、ボクの心に永遠に残るはず。
2022年 映画#73
『素晴らしきかな、人生』(原題:Collateral Beauty)という2016年のアメリカ映画。今年のアカデミー賞授賞式で話題をさらったウィル・スミスの主演作。もちろん彼の演技は素晴らしいけれど、他の出演陣が豪華過ぎて嬉しい悲鳴しか出ない。キャストを見てニンマリしつつ、詳細な内容を思い出せないので再見した。
この映画はクリスマスの奇跡の物語。途中でストーリーを思い出したけれど、二度目のほうが圧倒的に感動する。わかっているからこそ、俳優たちの演技の素晴らしさ、完璧な脚本、見事な監督の演出や編集に感動できる。ネタバレするので、新鮮な気持ちで観たい人はこのあとを読まない方がいいかもwww
6歳の娘を病気で失った企業の経営者。共同創業者の友人や仲間は心配するけれど、完全に心を病んでしまって以前の彼ではない。会社の業績も傾き始めたので、この機会に売却するしか会社を残す方法がない。そこで3人の友人があることを計画する。
経営者の男性は娘が病死したことで、『愛』、『時間』、『死』という抽象概念に怒りの手紙を書いてポストに投函した。その手紙を手に入れた3人は、経営者が実務能力を失ったことを証明するため、3人の俳優に依頼する。手紙の返事に応えたように装って、経営者が完全に心を病んでいる証拠を撮影しようとした。
その俳優が写真の3人。それぞれに『愛』、『時間』、『死』に扮することで、経営者に接触する。この映画の面白いところはここから。実は俳優たちに依頼した3人もそれぞれに『愛』、『時間』、『死』に関わるトラブルを抱えていた。
要するにこの映画で癒されるのは娘を失った男性だけでなく、俳優に依頼した3人を含めた4人ということになる。映画としてはハッピーエンドで終わるけれど、ラストに衝撃的な事実が明かされる。
その俳優3人は人間じゃなく、本物の天使だったというオチ。
わかっているけれど、涙が止まらなかった。もっと、もっと評価されていい作品だと思う。ウィル・スミスを筆頭に、ケイト・ウィンスレット、エドワード・ノートン、キーラ・ナイトレイ、ナオミ・ハリス。ヘレン・ミレンという才能あふれる俳優たちが共演している。彼らの演技を堪能できるという意味でも、最高の作品だと思う。2度観たから、もう絶対に忘れないよ!
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