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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.719

表現の自由、言論の自由というものは、日本において保証されている。中国やロシア、あるいは北朝鮮のような国家では、国家体制にとってまずいことを芸術として表現したり文章にすると、まずまちがいなく人間としての自由を奪われることになる。

 

だけど日本だって何を表現しても、あるいは何を言ってもいいわけじゃない。『自由』というのは好き勝手という意味ではなく、当然のこととして表現者に社会的な配慮が求められている。

 

その配慮が欠けると、現代社会では『炎上』というものが待っている。

 

防護服を着た子供像「サン・チャイルド」は、なぜ福島で炎上したのか

 

今月の3日、JR福島駅にあるモニュメントが設置された。「サン・チャイルド」という人形で、傷だらけの顔をした少年が防護服らしきものを着て、ガイガー・カウンターのようなものを持っている。その数値はゼロを示している。

 

震災による福島の復興を願って作られた芸術作品らしい。ところがこの人形が物議をかもしていて、いわゆる『炎上』を起こしている。くわしくは記事を見てもらえば、その経過がよくわかる。

 

作者は批判に対して自分の意図をブログで述べている。その気持ちはわからなくはないが、やはりこれはまずい。福島の人が毎日この人形を見てどんなふうに感じるかを想像できないのなら、その人は芸術家とは言えないと思う。

 

東北の震災によって原発事故が起きたのは事実。当時は放射線の拡散が懸念された。原発が危険であることを、大勢の人が思い知っただろう。だけどこの事故は、一部の過激な人によって利用されてしまった。

 

それは過剰にまで原発廃止を訴える人たち。ここぞとばかりに、福島を例にあげて政府や電力会社を攻撃してきた。それは福島の風評被害を生み、結果として住民の人たちを大勢苦しめている。

 

原発事故による放射能の健康被害はまったく存在していない。これは日本だけでなく、世界中の専門家が検証して発表している事実。それなのに過激な『放射脳』の人たちは攻撃をやめない。いかにも健康被害が起きたかのように事実をねじ曲げ、人々の恐怖をあおる情報を今でも拡散している。

 

そんな情報を間に受けた人は、今だに福島の農産物を拒否している。そんないわれのない冷たい視線に、福島の人たちがどれだけ苦しんできたことか。それなのにこのモニュメントは、防護服がないと福島では暮らせなかったと言っているようなもの。

 

世界中のどこを探してもガイガー・カウンターがゼロなんて場所はないのに、福島にそれを求めているかのように見える。作者にその意図がなくても、大勢の人がそうとらえてしまうものを公共の場に設置するのは、どう考えても他者に対する想像力がなさすぎる。

 

リンク先の記事でモニュメントの写真を見たけれど、やはり違和感しか覚えなかった。神戸にいるボクが見てもそう感じるんだから、福島の人が見たら辛い経験を思い出すだけだと思う。

 

こんな不快でしかないモニュメントを置く予算があるのなら、もっと復興に向けて前向きなことにお金を使う方がいいのでは? この人形を見て元気の出る人がいるとは思えないけれどね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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