勉強にはタイミングがある
いや〜、めちゃめちゃ感動した。そして泣いた。
何かと言えば、平昌オリンピックの女子フィギュアーフリーの試合。ロシアのザギトワ選手の完璧な演技に魅了させられた直後、メドベージェワ選手の見事な滑りを見せつけられた。そして演技を終えた直後、こらえきれなくなって彼女の大きな瞳からあふれ出た大粒の涙に心が震えた。マジでもらい泣きしてしまった。
怪我を乗り越えて、ここまで調整してきたんだものね。いろんな思いがその瞬間に凝縮したんだと思う。残念ながら銀メダルだったけれど、とても価値のあるものだと思う。二人とも素晴らしかった。
そして日本人の二人もよく頑張ったよね。メダルは無理だと思っていたけれど、宮原選手の自己ベストに驚いた。もしかしたら、と思わせるほどの演技だったよね。そして坂本選手も、とても良かったと思う。地元の神戸の人たちも、大勢声援を送ったことだろう。
それにしてもレベルの高い争いだった。単純に点数だけでいえば、前回のソチオリンピックの金メダリストでも、今回のメンバーならメダルを取れていないんだからね。特に金と銀の二人は、明らかに群を抜いている。まだ若いから、二人の争いは次の北京まで持ち込まれそう。
このフィギュアの試合を見ていてプロだなぁと感じるのは、審判の人たちの採点。問題がまったくないわけじゃないけれど、素人にはない目を持っているのは事実だと思う。何回転したとか、着氷がどうとか、スピンのレベルがどうとか、明確な基準を持っていることに感心する。
それは自分たちも競技者として関わってきたからだろうね。実際にやった者でないとわからないんだと思う。あるレベルに達しないと見えてこない世界がある、ということだろう。
それは小説の世界でも同じで、書いてみないとわからないことや、ある段階まで到達しないと理解できないこともある。そんなことを感じる本を読んだ。
『書く人はここで躓く! 作家が明かす小説の「作り方」』宮原昭夫 著という本。
宮原さんは芥川賞作家で、小説の講座も持たれている。そうした経験を通じて、感じたことをまとめられた本。2001年に出た本なんだけれど、最近になって改訂版が出ている。それほど人気があるということなので、勉強だと思って読んでみた。
これはまさに今のボクが読むべき本だった。2年前に読んでいたら、スルーしてしまう部分が多々あったと思う。3作、4作と作品を書きつづけていることで、ようやく理解できることが書かれていた。
勉強にはタイミングがある。そのことをモロに実感させてもらえた。悩み、試行錯誤しつつ、必死になって作品を最後まで書き切る。そうすることで、自分の問題点が少しずつ見えてくる。
だけどなかなか自分では、その問題点を客観視できない。どうしても個人のバイアスがかかってしまうから。だけどある程度の経験を積んだ人がこの本を読めば、自分の足らなかった部分が必ず見えてくるはず。大勢の人がこの本を手にしている理由がよくわかった。
小説を書かない人には縁のない本だと思うけれど、他のことでも同じことは言えるはず。何かを学びたいと思っても、手をこまねいていては何も進まない。まずはやってみること。そして失敗しながら、なぜうまくいかないのか考えてみることが大切だろう。
そうすると、その部分を補ってくれるものに必ず出会える。一歩踏み出すことで、見えてくる世界が変わるからだろう。学びとは、そうした積み重ねのことなんだろうね。いい勉強ができたと思う。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
高羽そら先生質問に答えて下さりありがとうございます!(^^)!
また一つ夢体脱に関する誤解が解けました!