SOLA TODAY Vol.119
昨日は「置き薬」という日本の古いシステムが、現在のアフリカで活用されつつある記事を紹介しました。今日はその反対で、現在の日本が学ぶべき外国のシステムを紹介します。それはイスラエルです。
過去より未来から学ぶイスラエル。“ぬるま湯”日本よ、切迫感を持て
三菱ケミカルホールディングス会長である小林喜光さんが書かれた記事です。今年のゴールデンウィークに経済同友会の代表幹事として、イスラエルで政府関係者、現地のベンチャー企業やインキュベーター、研究開発機関との面談を重ねられました。そしてご本人はイスラエルでの留学経験もあるようです。
わたしもネットで時々は目にしていましたが、今やイスラエルは「中東のシリコンバレー」とまで呼ばれています。Apple、Google、Microsoftという大企業が、イスラエルのベンチャー企業を買収しようとして接触しています。
人口1人あたりのベンチャー投資額は世界1位で、日本の100倍に相当します。人口1850人につき起業が1社という創業率であって、スタートアップ企業の聖地のようになっています。
日本の四国ほどしかない面積の国家で、約850万人が暮らしています。そう考えると日本は広いですね。そして資源に乏しいというところでは、日本の現状とよく似ています。それなのになぜ日本とこれほどの差がついてしまったのか?
それはユダヤ人という特質によるものだと述べられています。ユダヤ人という民族単位で見ると、ノーベル賞受賞者は日本人の100倍になります。それは迫害の歴史を耐え抜いてきた結果ではないでしょうか。
歴史の出来事に翻弄され、ユダヤ人は世界中を放浪することになります。第二次世界大戦はナチスドイツの虐殺も経験しました。ようやく築き上げたイスラエルという国家は、四方を中東の反ユダヤ人の国々に取り囲まれています。
兵役の期間は違いますが、男女問わず徴兵が義務付けられています。それほど緊迫した状況で日々を暮らしているということです。敵対するエジプトが、いつミサイルを撃ち込んできても不思議ではありません。ある意味「ぬるま湯」のような環境にいる日本人に比べると、「生きる」ということに関する危機感が圧倒的に違うのです。
資源がないのなら、頭を使うしかありません。自分たちで新しい道を切り開いていくしか、民族が生き延びていく方法がなかったのでしょう。だからこそ「中東のシリコンバレー」と呼ばれるように、起業を志す若者が多く出てくるのだと思います。
ユダヤ人にはアメリカという大きな後ろ盾があるのは事実です。かといって、何もしなければアメリカも手を貸してくれません。新しい価値を生み出すことで、アメリカを含めた外国と対等に渡り合っていくしかない。そういった民族性が今でも根強く残っているのだと思います。
日本人がイスラエルの国民のような危機感を持つことは難しいかもしれません。でも資源を持たないという共通点を考えると、見習うべきことが数え切れないほどあるように感じます。昨日の「置き薬」ではありませんが、ユダヤ人が持つエッセンスを日本人が取り入れていく意義は十分にあると思います。
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