【新商品】パレスホテル東京
ネタ的にはまたまたニュース性があるのですが、まずは昔話から、です。
まだ小学校にあがるか、あがらないか…そんな頃だったと思います。
親が初めてのナイフフォークでの食事をしに、パレスホテルに連れて行ってくれました。
パレスホテル全景、目の前は皇居のお堀です。
滅多に外食をしなかった我が家にとっては記憶に残る一大事。そのために、2ヶ月くらい前からテーブルマナーを一日ひとつ、本を見ながら家族で勉強しました。
地下1階にあるペストリーショップ「SWEETS & DERI」、多種のパンが置かれた平台の横の壁には
パンのお供がずらり!
そのくせ、当日はホテルの玄関に設けられていた回転ドアをくるくる回して遊んでしまい、ベルボーイさんに怒られるというオチが付きましたが、特訓の成果あって食事は無事終了。
小さいながらに淑女気分でゴージャスでラグジュアリーなひと時を楽しんできました。
秋の限定商品、マロンのクグロフ(ハーフ1,000円、ホール2,000円)
次に訪れたのは、10年ほど前。まもなくリニューアルのために閉館すると聞いて、最後にあの回転ドアを見ておかなくちゃと出かけてみました。
ランチでしたが、確か地下にあったコーヒーショップのようなところでサンドイッチをいただき、ブティックにパンを見に行ったのですが…レトロ感を売りにしていらしたのかもしれませんが、なんとなくそれを古めかしく感じてしまい、パンはあまりピンと来ないなという印象で帰りました。
キノコとポテトのガレット(400円)、左側に半分写り込んでいるのはクロワッサン・オゥ・シャンピニオン(400円)
2012年にリニューアルオープン、私たちが食事をした最上階のレストランの高さの3倍はあろうかという大きな建物に生まれ変わりました。だから行ってみよう!ということにもならず、今日まで5年。改めて「もっと前に知っていたら…」と後悔しています。
と、申しますのも
イタリア産焼栗とゴルゴンゾーラ(400円)
新生パレスホテルのベーカリーは素晴らしかった!
詳しくは別で、改めて、きちんと、来月頭くらいになるかと思いますが、ご紹介します。滅多にやりませんが、その時はこちらにもリンク貼ります。そのくらいしたい感動がありました
いがぐりのような見た目も愛らしい、マロンとカシスのデニッシュ(350円)
斎藤正敏総料理長がベクトルを示し、星敏幸ベーカリーシェフがそれを現場に落とし込む、素敵な師弟関係がつくるホテルメイドのパン、なんと美しく、なんと美味しく、そしてなんとチャーミングだったことか…
斎藤総料理長から伺ったお話の中で、「昔はホテルが日本のパン業界をリードしていた、いまはすっかり置いていかれている」と自らの立ち位置を省みて、そして「ホテルブレッドは変わらなくてはいけない、そしてまたリーダーになる」という決意がにじみ出ていたのが印象的でした。
惣菜系フォカッチャは、秋メニューばかり。季節変わりなので何度でも足を運んでみたくなります。
そして、「きっとそんな未来が来る」と予感させるパンを見せていただきました。冬の新商品も含め、発売中の秋のラインナップを中心に冒頭から一部を写真でご紹介させていただいております、ご参考まで。
ここまでは真面目に、そしてここからちょっとフランクに。
パレスホテル東京のパンの何に驚いたか、もちろんその変貌ぶりにも驚きましたが…値付けが…革命的でした!
工房では昨年も大好評だったというシュトーレンの製造が始まっています。(販売は12月から)
ホテルのパンは高くて美味しいが当たり前。じゃなかったですか?でもパレスホテル東京のパンはこれだけの素材で、この手間をかけて、この値段?!ホテルには似つかわしくない言葉ですが「CPが良い」と表現したくなってしまいました。
パレスホテル東京だけで10以上のレストランがあり、宴会もある、だからこそできるスケールメリットがあるのかもしれませんが、信じがたいお値段で最高級のパンが手に入ります。騙されたと思って、ちょっと大手町駅で途中下車してみて下さい。
フランスから輸入したマジパンを中心にたっぷりと巻き込んでいます。この定番のシュトーレンの他
数種が限定数で販売される予定です。
きっと、あのブログのネタを最後まで読んでおいて良かったと思っていただけることでしょう
ゴージャスで、ラグジュアリーな空間で、リーズナブルなパンを買う。そんなことが出来るなんて、想像したことがありますか?私はありませんでした。
バゲットとカンパーニュ、こちらは定番の通年商品です。以前からのあまりの変貌ぶりに感激♡
パレスホテル東京が実現した奇跡(大袈裟?!)、これからパンにどんな未来を作ってくれるのか楽しみです。
ご馳走様でした~