行動分析学会2014弘前大会
パートタイム教授、奥田健次です(^o^)
大学をスパッと退職して、西軽井沢5,000坪の土地建物を買い取って、そこで学校づくりをしています。大学は非常勤だけにして、心理臨床、教育相談のクリニックを個人で開業しています。
さて、年に1度の学会大会、日本行動分析学会の年次大会が青森県弘前市の弘前大学で開催されました。主催校の準備委員会の先生方、スタッフの皆様、心からお礼を申し上げます。
弘前は2か月に1度のペースで教育相談に出かけていますので、「場所見知り」の激しい自分としてはホームタウンみたいな感覚です。
この学会は規模も大きくなってきたのですが、年次大会が基本2日間で開催されるために、休憩に行く暇もない、トイレに行く暇もないくらいの動き方をしなければならないのです。
俺の場合、常任理事でもあるので役員会議だけでもたくさん。常任理事会、理事会、編集委員会、総会などなど。出番としては、ポスター発表が3件。
そして、今回は大会本部の企画として「マルチタレント・伊奈かっぺい 講演会&座談会」という企画がありまして、その座談会のトーク相手に任命されてしまったのでした。
準備委員会から突然にこのご依頼をいただいたときには、「恐らく津軽の行動様式についてのお話であろうと思われるので、面白おかしく行動分析学の話と絡めながら対談をして下さい」ということでした。難しい役割ですが、年次大会支援委員の役割も担っていますし、別の学会でシンポジストとしてご協力いただいたお礼もあって、お引き受けした次第です。
ところが、5月中旬になって準備委員会から届いた伊奈かっぺい先生の原稿がメールで送られてきて、愕然としました。
たった10行の手書きの詩だったのです((((; ゚Д ゚)))
しかも、独特の世界観をベースに、挑発的フレーズが小さじ2杯という感じ( ̄▽ ̄;)
このとき「俺はこれはとても引き受けられません」とお断りしようと、何度も思いました。「ノォォォォオウ! 津軽人の行動様式じゃあ、ねぇのかぁぁぁあああ!!」というタイトルを付けて。これでは何も見えてこないし、行動分析学でどうのこうのの話にはならんじゃないかと。
後から分かった話ですが、ご講演を依頼された伊奈先生も「何が求められいるのか分からなかった」ということだったのです。
ワカラン同士が打ち合わせもなく、原稿もなく、野に放たれた状態であったのです。
講演開始の5分前、楽屋でご挨拶したときの雑談で「青森県民の行動様式じゃないんですか?」「そんなことは聞いてないです! 青森県で殺したい人の話なら出来ますが(笑)」というジャブを打たれましたので、こちらも(かなり焦りつつ)「私も地元自治体で殺したい人ならいますね! ステージでそれぞれ公開し合いましょうか?(笑)」という感じの悪ノリ。
こんな不真面目な打ち合わせ、通常の真面目な学会員ならしないでしょ。この辺りで「はい、これから本番です!」ですもん。
何やら「まぜるな危険」の様相を呈してきました(^^;)
蓋を開けてみたら、伊奈先生の独演会。主催者側の講演依頼の不躾かつ曖昧なのを全部おもしろおかしくツッコミを入れて、こういうネタばらしで会場はどんどん爆笑の渦が。ネタじゃなくてリアルな話ですし、客観的に聞いても確かに主催者側の方の依頼方法がずさん。
とはいえ、弘前大学の側がずさんというよりも、これなら誰もが同じツッコミを受けないといけなくなりそうです。俺が連絡窓口やったら、もっとずさん。
運営側に対する厳しいツッコミなのですが、これはまたベースに愛があふれているので全然イヤミがない。だから、交渉担当者だった準備委員長がずっとツッコミ入れられまくりだったのですが心配する人は誰もいませんでした。むしろ、委員長があれだけいじってもらえたので一番おいしい思いをされたことでしょう。
伊奈先生のツッコミは飛び火して、俺のところにも来たんよね。本当は準備委員会の委員が俺を指名したのに、まるで俺が自分で伊奈先生との対談相手として立候補したみたいに言われてしまって。後の懇親会で、色んな人にそう聞かれました。
もちろん、そんなわけないです。それは準備委員会が知っているとおり、こっちは依頼されて役割としてお引き受けした次第です。
さて、対談。
なにせ「10行の詩」しかもらっていませんので、こんな状態で対談時間がひたすら長いのは怖いなあと思っていたものですから、できるだけ対談時間を短くするためにこちらもスライドを用意して10分ほどのプレゼンをさせてもらうことにしたのです。
しかも、やっぱり行動分析学会ですので行動分析学に絡めなきゃという任務もあって(義務感が強い)、自宅の研究室からちょうど20年前のこの学会シンポジウムの資料から色々と対談に役立ちそうなネタを探したのです。
いわゆる“県民性”なるものが、どのように生まれるのか。解説ではなくて、そういうことは生活の中での実験によって明らかにされる必要がある。何も新しい知見を加えることはしませんでしたが、もう20年前に遡る情報は若い会員も知らないやろうし、そこの分野で大きな発展でもしたかというとそうでもない。だから、まあええやん。後は、何か興味を持った人が考えてやればええやん。
学会員に対しては、こう自分に言い聞かせて「対談の前に」ということで、いくつかのネタをアップしました。
まあ、結論から言いますと、俺のこれらの中途半端な配慮は完全に裏目に出ました(と、個人的に思っています)。
伊奈かっぺい先生に、完全に掌の上で踊らされた格好です。
何を真面目にコメントしても、すべて「ふざけて」お返し下さるんですね。それらはまたすべて笑いとなるわけです。
一例を挙げましょう。(註:正確ではないです、こんな感じくらいに)
「青森県の自殺率の高さについて、何か原因として思い当たるフシはありますか?」
「沖縄は長寿ですが長野県が日本一長寿でしょ? でも本当に青森県は日本一寿命が短いです!
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