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高羽そらさんインタビュー

わたしの不思議体験 Vol.21

この世に偶然はない、全てが必然だ、と言われています。私はそう確信しています。

何気ない小さな出来事でも、広い視野で客観的に見つめると、そこに大いなる意志が存在するのを感じることができます。

私が30歳を過ぎて京都祇園の芸舞妓の事務所に転職した時、その世界のことに全く関心を持っていませんでした。舞子さんという言葉は知っていましたが、花街の世界について何一つ知らなかったのです。職安の求人でも「学校法人八坂女紅場学園」と記されていましたから、小さな私設の学校だと思っていました。

しかし働き始めていきなり『都をどり』というイベントを経験し、古くから京都に根付いてきた伝統芸能の世界を知ることになりました。これではマズイと思い、必死で過去の歴史から勉強しました。その時、ふと思い出したのです。

私が社会人になって間もない頃、父方の祖母が亡くなりました。父には兄が一人いましたが、祖母は私たち家族と同居していましたので、葬儀は私の自宅で行われました。その通夜に祖母の棺の前で線香の番をしながら、朝まで叔父と二人きりで飲み明かしました。一升瓶が空いたと思います。

その時叔父に聞いたのですが、叔父は自分の家系のルーツを調べていたそうです。ところが武家のように家系図が残された血筋ではないので苦労したそうです。ようやくたどり着いたのが叔父や父の祖母にあたる女性で、トラという名前でした。私の曽祖母になりますね。

そのトラさんが、実は祇園で芸妓をしていたそうです。つまり私は祇園芸妓の血を引いているのですね。話を聞いた時は「ふ〜ん」と思った程度ですが、祇園で働くことになった時に運命を感じました。明治の頃からの名簿が残っていましたので、時間のある時に調べました。しかしトラさんだと特定できる情報は得られませんでした。

さらにそのトラさん。石川県の能登半島の出身だったそうです。石川県といえば、私が外国語大学を中退して畜産科を卒業した場所です。「地縁」という言葉がありますが、石川県に私のルーツがあったとは想像もしていませんでした。まだ共通項があります。

トラさんは、ある金持ちにひかれて身請けされたそうです。昔の妾さんですね。ところが本妻さんが病弱だったので、実質的にその家を仕切っていたそうです。強く明るく逞しい女性だったようです。さすが祇園の芸妓さんです。その身請けされた家が、京都の桂にありました。

私が父の会社から転職した税理士事務所は、私が通っていた税理士試験関連の学校からの推薦でした。面接の場所を見てびっくり。その事務所は阪急桂駅のすぐ前だったのです。住所を調べたら、トラさんがいた家のすぐ近くでした。そこで就職した結果、私も桂に住むことになったのです。トラさんとの縁を強く感じました。ちなみに私の干支は、寅年で〜〜す!

さらに祇園で働くようになってから驚くことを知りました。私が7歳の時に実母は家を出ていましたが、その後やってきた継母の話です。継母は実母を幼い頃に亡くし、叔母に育てられたとのこと。私にとっては祖母のような存在ですね。いつも内緒で小遣いをくれて、私をとても可愛がってくれました。その継母の叔母が、祇園ではないのですが芸妓だったとのこと。

叔母が亡くなってから聞いたので、本当に驚きました。そういえばあの気っ風の良さは芸妓さん独特の雰囲気です。祇園街で働くようになってよく分かりました。京都には5つの花街がありますが、そんなに芸妓さんが多いわけではありません。偶然と呼ぶには不自然な確率の高さです。

その継母の叔母が住んでいたのは、京都の嵯峨です。嵐山の近くで、私の住んでいた山科が京都の東端ですが、嵯峨は西端になります。遠方ですが、小・中学生の頃はしょっちゅう遊びに行っていました。ところが、なんと、なんと。その家から歩いて数分のところに、妻の実家があったのです。

結婚してから話を聞くと、あまりの近さにビックリ!そして私が遊んだ場所を妻に話すと、やはり妻もその場所で子供の頃から遊んでいたとのこと。小・中学生の私が、未来の妻のすぐ近くにいたのです。どこかですれ違っていた可能性は十分あります。これを偶然だとは片付けられません。

妻は結婚前に一度だけ海外旅行に行っていました。アメリカの西海岸です。私も妻と結婚する前に一度だけ海外旅行に行きました。アメリカの東海岸です。

全く正反対の場所ですが、実は同じ時期にアメリカの土を踏んでいるのです。1991年のことですから、妻と出会う4年前のことです。ほぼ同じ日付でパスポートを取得して、出国と帰国は多少ズレていますが、同じ時期にアメリカにいたのです。そして利用したのが二人とも全日空機でして、機内で同じ映画を観ています。まるで一緒に旅行に行ったかのような思い出話になっています。お互い、たった一度の海外旅行だというのに。

何でもないと思っているようなことでも、よく調べてみると何か不思議な接点が見つかると思います。住むべき場所、出会うべき人は、人生を通じて必然というもので結びつけられているのです。トラさんとの縁を感じた祇園の職場。そこで私は妻と出会いました。

妻が面接を受けるために初めて事務所を訪れたとき、私が応対したそうです。そのとき妻の心にある声が聞こえたそうです。

「この人、この人!」

その声の主が妻のガイドなのか、守護天使なのか、それとも未来の妻自身なのかはわかりません。しかし必然が結びつけたものをさらに完璧にするために、目に見えない存在が応援してくれているのかもしれませんね。私にとって、この世界に偶然などは存在していません。全てが必然です。

『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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