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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.166

労働の対価としての報酬を、あなたは何と引き換えに得ているか?

 

それはその人の考え方や状況、あるいは職場のシステムによってちがってくると思う。

 

でも最終的には本人がどう考えるかによって、自分の行動や周囲に影響を与えることになる。そんなことを考えさせられた記事を読んだ。

 

新人の行動でホワイトな職場が台無し「怖い。何でそんなことを?」企業のブラック化は経営側のせいだけでもないというお話

 

ある職場の新人さんの話。中途入社の人で、記事を書いている人よりも年上。

 

この新人さん、仕事が遅くなって残業になるからということで、仕事の途中でタイムカードを押してしまう。つまり自主的にサービス残業をしていることになる。

 

ただでさえブラック労働が問題となっている時代なのに、この新人さんは経営者や管理職の人に指示されるまでもなく、自らブラック化を進めている。たしかに同僚や先輩社員にとってはおだやかなことではない。

 

はっきり言ってウザいだろう。何してくれんねん、と言いたくなると思う。経営者の立場なら見過ごすことができたとしても、同じ労働者の立場にしたらそうはいかない。

 

でもこの新人さんの気持ちはわかる。おそらくとても真面目な人なのだろう。

 

あくまでも予想だけれど、この新人さんは自分の報酬を得るために、『価値』を提供することを信条としているのだと思う。自分の仕事の進捗状況が思わしくないので、残業代を得る『価値』がないと判断しているのだろう。

 

その対極にある人が、アルバイトの人たち。彼らは自分の報酬を得るために、『時間』を提供している。もちろん『価値』を生み出していないわけではないけれど、主眼に置かれているのは『時間』であることはまちがいない。

 

例えばコンビニでバイトしていて、いつもより来客や入荷処理が少なかったら、「今日はラッキー!」と思うはず。お店が儲かったかどうかなんて関係ない。とりあえず自分がミスをせず、就労時間が無事に終わればそれでいい。

 

でも報酬の対価を『価値』の発生に置いている人は、そうはいかない。何らかの価値を生み出さなければ、自分は報酬を受け取る権利がないと考える。この感覚は自営業やフリーランスで仕事をしている人なら理解できるはず。

 

どれだけ睡眠時間を削って努力をしても、顧客がなければ意味がない。何ヶ月もかけて小説を書いても、売れなければ意味がない。自分が他者に対する『価値』を生み出さない限り、収入を得ることができない。

 

この記事の新人さんは、おそらくそうした信条を持っているのだと思う。責任感が強い人なのだろう。でもその人の価値観がそうなのだから、自由にさせておけばいいじゃないか、というわけにはいかない。

 

誰かに雇われて会社の一員となった場合、『価値』を生み出す意識も大切だけれど、『時間』を提供している意識も必要だと思う。『価値』だけにこだわりたいのなら、自分で起業するべきだろう。

 

雇われる立場としては、『価値』と『時間』のバランス感覚が大切だと思う。逆に『時間』だけを提供していると考える社員も困る。それではアルバイトと同じ。こんな人が定時ではダラダラと過ごし、わざと残業して給料を増やそうとする。

 

ボクは過去に経理・財務の仕事をしてきた関係で、数え切れないほど給与計算をしてきた。労働法に従いながらも、矛盾を感じたことは何度もある。ただ働いている年数が長いだけで、あるいは仕事の効率が悪くて残業ばかりしているだけで、そうじゃない人よりも給料が多くなる。そんなのおかしい。

 

おかしいと思うけれど、簡単に対処できる問題でないことはたしか。営業職のように数字で成果がでる職種ばかりではないからね。一人の従業員が生み出す価値を計算するのは簡単なことではない。

 

本来はプロ野球選手のように、その人の1年の価値を算出して年棒制にするのがベスト。そうすれば定時で帰ろうが、残業しようが、その人の自由になる。会社としては、報酬に応じた『価値』を生み出してくれたらそれでいいはず。毎年更新して、適切な年棒を決めればいい。

 

でもそれができないから、この記事のような問題が起きてしまう。給与計算する立場としては、単純に労働時間で計算する方が楽だからね〜〜!

 

どちらにしても、企業のブラック化を進めているのは経営者だけではない、ということが如実に現れている記事だと思う。

 

decoration/dcr_emoji_238.gif『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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