ハズレくじを喜んで引こう
人生を楽しむ極意があるとしたら、より多くの機会を持つことだと思う。
楽しいことも、幸せなことも、達成感も、成功体験も、じっとしていたらやってこない。それらに出会うためには、自ら求めて行動を起こすしかない。
ある映画を今日観ていて、そんなことを強く感じた。
『マッキントッシュの男』という1973年のイギリス・アメリカ映画。
写真のとおりポール・ニューマン主演のスパイ・アクション映画だという触れ込みだから、彼のファンとしては無視できない。期待に胸を膨らませて観た。
ところがこれはひどい。ストーリーはいいんだよ。ポール・ニューマンが演じるリアデンはダイヤモンドを強奪する。でも逮捕されて刑務所に入れられてしまう。
ところが彼の本当の姿は英国の諜報員で、刑務所に潜入するのが目的。スレイドという政治犯がその刑務所にいて、彼を脱獄させようという闇組織が存在する。その陰謀を暴いて打ち砕くのがリアデンの任務だった。
ここまでの展開はかなりいい線いっている。普通ならワクワクするよね。その闇組織の手引きでスレイドと一緒にリアデンが脱獄するシーンは最高だった。ところが中盤から映画が『もっさり』してくる。そうとしか言いようがない。
ポール・ニューマンのアクションがショボい。これは彼の肉体的な限界のせいなのか、監督の演出が悪いのかわからない。とにかくテンポ感が一気に悪くなる。そしてそれに連れて物語の展開もさらに『もっさり』してくる。
最悪なのがエンディング。リアデンに協力していた女性スパイが、黒幕とスレイドを殺して終わってしまう。もう開いた口がふさがらなかった。再生を倍速にしてちょうどいいくらいのテンポ感だったよなぁ。つまりハッキリ言って、完全にハズレくじの映画だったwww
ただ最初に書いたけれど、映画で最高に素敵な体験をしたいなら、先入観で選り好みをしていると限定されてしまう。それまでにない新しい感動を見つけることができない。
だからできる限り映画を観る機会を増やすしかない。そのうちの多くはハズレくじかもしれない。時間を無駄にしたように思うこともあるだろう。だけどハズレくじを喜んで引くくらいの気持ちがないと、最高の感動に出会えないと思う。これはボクの実感として明確に言い切れる。
そしてそれは映画だけじゃなく小説でも、そして仕事でも同じ。自分のやりたいことを達成したり成功体験を得ようとするなら、その機会をできる限り増やすしかない。とにかく打席に立つことが大事。
三振や凡打ばかりくり返していても、数をこなせばいつかはボールに当たる。タイミングが良ければ、一発逆転満塁ホームランだって可能だからね。
だからハズレくじを恐れちゃいけない。むしろ今日のボクのようにハズレくじを引いたときこそ喜ぶべき。だって不必要なものが少なくともひとつは消えたんだから。それだけ真の感動に近づいたということだもんね〜!
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