SOLA TODAY Vol.881
ここのところネットを賑わせているのが、「マナー違反」に関する議論。たとえばこんな感じ。
・ごはん茶碗で食後にお茶を飲む。
・とっくりの注ぎ口で日本酒のお酌をする。
・レストラン等の人前で薬を飲む。
・上司に提出する印鑑は上司側に傾けて押印する。
・出されたお茶には手をつけない。
これらがマナー違反とされることについて、賛否両論が飛び交っている。ちなみにこのマナーに関して、ボクは完璧に違反しているなぁwww
「マナー違反」はなぜ人の心を惹きつけるのか 優越感やコンプレックスを刺激する恐怖マーケティング
そんなマナー違反の議論について考察した記事。なかなか読み応えがあって面白かった。
この『マナー』という言葉は、本当に立ち位置が微妙だと思う。『ルール』よりは柔い印象だし、『法律』のように厳格なものじゃない。かといって守らないと白い目で見られるかも、という不安を覚える。
曖昧な立ち位置なのは、その根拠が適当だからなんだろう。先ほどの印鑑の例なら、上司に対するおじぎを象徴している。とっくりの注ぎ口に関しても、円が切れているので『縁が切れる』ということを避けるのが理由。ボクから言わせたら、アホちゃうの、という言葉しか出てこない。
でもマナーって、そういうもんだと思う。時代や国によって、まったく正反対のものもあるはず。音を立てて麺類を食べるのは、日本では美味しさを表現している。作った人もうれしいだろう。でもヨーロッパでそれをやれば、嫌な顔をされるのは確実。
だからグローバルな時代にマナーを完璧に身につけようと思ったら、関わる国の文化を調べ尽くさなければいけない。NHK大河ドラマの『いだてん』でも、金栗四三がストックホルム五輪へ行くため、苦労して外国のマナーを身につけているシーンがあった。
本来マナーというのは、他人に不快感を与えないものであるはず。だからボクたちは子供から大人へ成長するにあたって、少しずつ社会のマナーを学んでいく。そのなかには絶対に身につけておくべきものもある。そして同時に無視していいものだってある。
最初にあげた例のマナーだったら、ボクは守る気なんてさらさらない。こんな程度のことで不快に思う人なんて、はっきり言ってどうでもいい。そんな人と関わっていこうとは思わない。
だけどきちんと守るべきマナーは確実に存在する。列車で騒いだり、集合住宅で大きな音を立てるのは、明らかなマナー違反だと思う。その線引きが個人の判断になるので、ネットでは炎上するんだろうね。
この記事で共感したのは、マナーを上から目線で押し付けることの弊害。この行為もマナー違反だということ。どうでもいいようなことを他人に強制することによって、相手を不快にさせていることに気づくべきだと思う。マナーというのは、他人を不快にさせないことだからね。
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