奇跡と呼ばれる日本のコロナ対策
うんざりだと思いつつも、ついこの話題が気になってしまう。新型コロナは世界中、特にヨーロッパで猛威をふるっている。
イタリアでは1日に1000人が死ぬような事態になっていて、スペインもその状況に近づいている。感染者数ではアメリカが世界一となり、さらに死者数が増えると見込まれている。
何より大切なのは死なせないこと。感染者を増やさないことも大切だけれど、都市生活において完全封鎖は難しい。ある程度の感染は覚悟するべき。
だからこそ致死率を下げることが大切。ただ問題となるのは数字の分母。感染者数を分母にした致死率を算出しても意味がない。それは検査数の度合いによって変わってくるから。基本となるのは、人口を分母とした致死率。
もっとも信頼できる指標として、10万人あたりの致死率を比較検討するほうがいい。それによると、日本の数字は世界から奇跡だと呼ばれている。
「ジャパン・パラドックス」欧米が日本のコロナ対策を奇跡と呼ぶ理由
この人口を分母にした数字を並べるとわかりやすい。リンク先の記事によると、
イタリア:12.41%
スペイン:7.80%
フランス:2.04%
アメリカ:0.32%
中国:0.22%
韓国:0.26%
これを見たら、とにかくイタリアの惨状が目につく。数字は刻々と変化しているので、これはおおよその目安だと考えていい。だけどかなり実態に近いものを表していると思う。
さて日本。同じ方法で計算すると0.035%ということになる。中国と比べても桁が違う。だから日本のコロナ対策は奇跡と称され、『ジャパニーズ・パラドックス』と呼ばれているらしい。パラドックスなんて、ちょっと嫌味が入っているけれどね。
昨日の段階で、日本の死者は50人に届いていない。感染者数は増えているけれど、命を守ることに関しては成功していると言える。その理由については様々な推測がなされている。
もっとも影響が強いのは民族性だと思う。なんだかんだいっても、自粛要請にたいして協力する人が多い。ヨーロッパのように罰金を設ける必要がない。検査も極力抑えることで、医療崩壊を防いでいるのも大きいだろう。この記事によると、日本は病床数も圧倒的に多いそう。だから重傷者に対応できている。
もっとユニークな理由としては、昨日のネットでBCG接種が影響しているのでは、という説も出ていた。死者数が少ない日本とドイツでは、BCGの接種が実施されていた。もしかしたら、それが重症化を防いでいるのではということも言われている。
ドイツの分離時代、西ドイツではBCGが接種され、東ドイツでは実施されていない。ドイツではその差が死者数に反映されているとのこと。そう言えば、ボクも子供のころにBCGの接種を受けたよな。
科学的根拠は不明だけれど、こんな説まで出てきている。それほど日本の死者数の少なさが注目されているということだろう。
ただし油断は禁物。関東の感染者が増えているので、引き続き『三密』をキープしていくしかない。気分もふさぎがちだし、景気後退も避けられない。だけど一致団結して協力していくしかないよね。とにかく死者を出さない。これに尽きると思う。
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