強烈な悪魔祓いの方法
今日は真冬の寒さで、久しぶりに2月らしい冷たい空気だった。でも基本的に晴れたので、外を歩いていても気持ちよかった。買い物の帰り道に公園を通りかかると、なんと春を告げる花がすでに咲いていた。
これは杏の花。まだ咲き始めだけれどとても綺麗だった。満開になると圧倒されるような美しさを見せてくれる。そのうえこの木が楽しいのは、花の後に杏の実をいっぱいつけてくれたとき。神戸市の公園なので、「実を取らないでください」と書いてあるけれど。もう来週には3月だものね。いよいよ本格的な春が近づいてきた。
さて、そんな美しい春の雰囲気とは正反対の映画を観た。昨日はドラマ版のエクソシストを紹介したけれど、今度は映画版エクソシストの新しい作品。これもなかなか恐ろしい作品だった。
2024年 映画#37
『ヴァチカンのエクソシスト』(原題:The Pope’s Exorcist)という2023年のアメリカ映画。実在のエクソシストであるガブリエーレ・アモルトの手記から映画化された作品。それゆえ完全なフィクションではないと思われる。まぁ、映画なので脚色されているだろうけれど。
このアモルト神父をラッセル・クロウが演じている。新しい作品なのでネタバレはしないでおこう。アモルトはヴァチカンに所属している専属のエクソシスト。教皇自らの指名を受けている優秀な人物。ところが1980年代のヴァチカンにおいて、悪魔の存在は軽視されつつあった。
そんななか、スペインの廃墟となった修道院で事件が起きる。所有者はアメリカ人の女性で、夫が交通事故死したことでこの修道院を処分するためにやってきた。修繕して売却するのが目的。高校生くらいの姉と少年の弟もついてきた。弟は父と一緒に事故に遭遇してから、ショックで失語症になっていた。
この修道院はヴァチカンの資料でも訳あり物件。過去に悪魔騒ぎがあったことが記されていて、悪魔を封印していたそう。ところが修繕の工事が入ったことで、悪魔が解き放たれてしまった。そして少年に取り憑いた。悪魔はヴァチカンの司祭を呼ぶように言った。目的は有力な司祭に取り憑いて、ヴァチカンに乗り込むこと。
ということで派遣されたのがアモルトだった。やがて悪魔の正体がアスモデウスという名前だとわかる。かなり強い悪魔で、一度に複数の人間に取り憑くことができる。弟だけでなく姉にも取り憑いて、アモルトに戦いを挑んでくるという物語。
アモルト一人では対応できないので、素人のヘンリーという神父もエクソシストに関わる。悪魔が狙うのは人間の罪悪感。過去の罪を見つけ出し、そこを徹底的についてくる。つまり弱みを見せたら、一気に取り憑かれてしまう。さて、この恐ろしい悪魔とどのように戦ったのか?
それについてはネタバレになるので内緒。映画専門家の評価は低いものの、かなりの興行成績をあげている。そのせいで続編の制作も決まっているらしい。この二人のコンビは最高だったからね。このアモルト神父のキャラがなかなかよかった。シスターにすぐ声をかけたり、ジョークを連発する。
ヘンリーがアモルトを手伝うことになった時、彼はヘンリーに訊いた。「何かジョークを知っているか?」と。ヘンリーが意味のわからない顔をすると、「悪魔はジョークを嫌う。だから知っておいた方がいい」とのこと。アモルトが冗談ばかりを言っているのは、そのためだとわかる。
このアモルト神父は2016年まで生きていたとのこと。生涯を通じてエクソシストとして活動したそう。彼の手記を読んでみたいけれど、神戸市の図書館では見つからなかったなぁ。邦訳されていないのかもね。
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