SOLA TODAY Vol.270
昨晩、たまたまテレビで昭和の商品を扱っている番組を見た。ちらっとしか見ていないけれど、白黒テレビが普及したころや、それがカラーテレビになっていく時代を取り上げたもの。その時代の大人たちの驚きと感動が伝わってきた。
ボクが物心ついたころにはテレビ(もちろん白黒)があったので、親の世代に比べたら自宅で動画を見ることについてそれほど感動はない。当たり前のように生活に溶け込んでいた。
ところがボクの世代も大人になると、そのテレビのような驚きがいくつもある。おそらく親の世代よりも驚く回数がはるかに多いはず。パソコンやネットはそうした驚きのひとつ。そして最近ではスマホというものが登場したとき、やはり衝撃を受けた。
時代はそうしてくり返されるもので、テレビに驚かなかった世代がいるように、スマホが当たり前なのが現代の子供たち。
2歳児のスマホ利用率30.7%、スマホでのネット利用率22.7%~内閣府調査
先日発表された内閣府の調査。いやはや、マジで驚く。9歳の子供までを対象としたもの。
スマホ、携帯電話、タブレット、携帯音楽プレーヤー、ゲーム機、ネット接続テレビのいずれかの機器を使用している子供は、全体の57.4%。そのいずれかの機器でネットを使用しているのは、39.2%もいる。くり返すけれど、0歳から9歳の子供だよ!
機器のうち、スマートフォンのみに絞った集計では、利用率は1歳児で5.8%、2歳児で30.7%。以降、9歳児まで3割前後~4割。スマートフォンでのインターネット利用率は、1歳児で5.0%、2歳児で22.7%で、以降、9歳児まで2割台~3割強という結果。
さらに、いずれかの機器でインターネットを利用している子どものうち77.5%が、ひとりで操作することがある。ひとりで操作する機器は、携帯ゲーム機の88.4%、携帯電話の契約が切れたスマートフォンの86.7%が上位だった。
そういえば先日スーパーのフードコートで、この結果を裏付ける事実を目の当たりにしている。ベビーカーに乗った2歳くらいの幼児が、スマホで遊んでいた。適当に見ているだけかと思ったら、ちゃんと自分の意思で操作して動画を再生させている。マジでびっくり!
スマホやタブレットは感覚で操作できるので、知識なんて必要ない。幼児でも高齢者でも、触っているうちに使い方がわかる。パソコンなんかに比べたら、はるかになじみやすいだろう。
この結果を見ていると、親がスマホを買い換えたとき、契約の切れた古いスマホを子供に与えているケースが多いようだね。それでなれると、ネットにつながっているタブレットなんて簡単に操作できる。
ぐずっている子供にスマホやタブレットで動画を見せておくと、おとなしくなると聞いたことがある。はるか昔でいえば、でんでん太鼓のようなものだよね。
そんな現代でも、子供のスマホ利用を制限するべきだという言動を見かける。学校単位で規制したり、地域の自治体が呼びかけていたりする。時代に逆行した、なんと無駄な抵抗かと呆れてしまう。
アダルトサイト等に接続しないようにしておけば、それで十分。あとは好きなように触らせて、調べたいことを自由に検索させればいい。そして大人も一緒になって記事を見て、そうした情報をどのように扱うべきかを教えてあげるほうがいい。
これからの子供にとって大切なのは、あふれている情報の切り分け方を知ることだろう。デマもあれば、意図的な意識操作情報も流れる。スマホの使用時間を規制する暇があったら、ネット上の情報を客観視するすべを教えるべき。まぁ、わかっていない大人も多いけれどね。
ボク個人としては、この意識調査の結果はうれしい。もっと子供たちに利用して欲しい。スマホが当たり前の世代が大人になったとき、どんなものを創り出すのだろう。想像するだけでワクワクする。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。