切り札は人としての魅力
スパイという言葉を耳にして頭に思い浮かぶ名前は、ジェームズ・ボンドとイーサン・ハント。二人のキャラはちがうけれど、強敵や難事件に立ち向かっていく姿は同じ。普通の人間では考えられないような能力を駆使することで、迫り来る危機を乗り切っている。
さて、本当のスパイはどうなんだろう? 映画のような行動を取るんだろうか?
元CIA工作員にインタビューした記事。特集記事の一部が紹介されているだけなんだけれど、それでもかなり興味深い内容だった。
CIAの工作員の業務は様々。映画とはちがうとしても、飛行機から飛び降りたり、テロリストを尋問したり、別人になりすましたりするそう。つまりボクたちが映画の世界から受け取っているイメージとさほど変わらないとのこと。やっぱすごい人たちなんだね。
でもそれらのことはスパイとしてのテクニックであって、2次的なことでしかないそう。スパイとしてもっと重要なことがあると述べている。それは営業マンや政治家たちと変わらない能力とのこと。
『スパイの世界には、ビジネスの交渉術、つまり取引を成立させる技に直接的に役立つヒントがある。諜報活動とビジネスの交渉の違いは、せいぜい銀行業と建設業の違い程度だ。いずれもその世界に固有の専門知識や技術が求められるが、根本的な目的は同じ。有益な取引を成立させることだ』
そして次のような7つの条件をあげている。
1. 意思決定者を見極めよ
2. 相手の心理を読み切れ
3. 信用を勝ち得よう
4. 相手の認識を操れ
5. 相手の天使になれ
6. 相手に花を持たせよ
7. 文化的特徴を理解する
なるほどねぇ。たしかにこの条件は、スパイだけのものじゃない。どんな仕事であっても相手が存在する。つまり交渉ごとがつきもので、対人折衝能力が求められる。短いけれど、この条件から感じ取れる有意義な情報は膨大だと思う。
ボクはこの記事を読んで思った。結局どんな職業であっても必要となる最後の切り札は、『人としての魅力』なんだろう。この7つの条件を履行できる人は、魅力にあふれた人物だよね。
映画のキャラとはいえ、ジェームズ・ボンドやイーサン・ハントはこの条件に合致していると思う。それだけ彼らは人としての魅力に満ち、仲間や協力者たちを惹きつけているんだろう。そして素敵な女性もねwww
この記事の全文がすでに雑誌として出版されているそう。ちょっと読んでみたくなるなぁ。
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