悪いやつを見つける方法
ミステリー小説における最大の楽しみは真犯人を予測すること。東野圭吾さんなんか仕掛けが緻密なので、ワクワクしながら必死で探すことになる。
ただ小説には絶対的な法則がある。真犯人は物語の前半に登場させなければいけない。後半になっていきなり登場した人物が、実は真犯人だったというのは反則になる。
パターンとしてありがちなのが、悪役に見えない人物が真犯人だというもの。主人公の親しい友人なんか、もっとも怪しい。どれだけ善人だと読者に思わせるかによって、ラストで急展開させることができる。
これが映画だと、さらにわかりやすい。もっとも簡単なのがキャスト。映画によっては、キャストのラインナップを見るだけで真犯人がわかってしまう。
主役の俳優さんと同格、あるいはクレジットで別扱いされるような著名な俳優さんは、ほぼまちがいなく真犯人だと思っていい。親友をよそおって実は裏切り者だったというパターンは、必ずと言っていいほど著名な俳優さんが演じているからね。
だけど脚本が完璧に構成されていて、さらにあまり有名ではない俳優さんを使っている場合は難しくなる。映画を観る側としては、そのほうが楽しいけれどね。そんな映画でも、実は悪いやつかどうかを見つける、決定的な方法があるそう。
「Appleは悪役にiPhoneを持たせることを許可していない」とライアン・ジョンソン監督が告白
それはリンク先の記事タイトルでわかるとおり、iPhoneを持っているかどうか。『スターウォーズ 最後のジェダイ』を監督したライアン・ジョンソン監督が、彼の最新作のインタビューで暴露してしまったらしいwww
記事から抜粋してみよう。
『ジョンソン監督は「AppleはiPhoneを映画で使うことは許可しています。しかしここからがとても重要なことなのですが、それがミステリー映画だった場合、悪役はiPhoneを持つことができません」と回答。「iPhoneを持っているキャラクターが犯人になることはない」ということを明かしました』
ありゃりゃ、完璧なリークだよね。これから公開される映画で、悪役に見せかけた俳優にiPhoneを持たせていた監督はガックリしているだろうwww
企業イメージを優先するなら、こういうことはあるだろうと思う。この記事でも紹介されていたけれど、ギャングがコカ・コーラを飲むシーンがあって、それに対してメーカーからクレームがついたらしい。
ここまでパターン化したら、企業も意識転換するべきかもね。日本のゴジラ映画の場合、ゴジラに自分の会社やビルを破壊してほしい、という要望がオーナーから殺到する。壊されることでみんなが注目するから、かえって宣伝になるんだろう。
だったらめちゃカッコいい悪役を作って、その俳優にiPhoneを持たせたらいい。『バッドマン』のジョーカーのような役にiPhoneを使わせたら、かなりいい宣伝になると思うなぁ。
企業としてはむしろ柔軟な姿勢を見せるほうが、イメージアップになるかもしれないよね。とにかく映画でもドラマでも、制作に関わる人はスポンサーの顔色を気にしなければいけないということ。大変な仕事だよなぁ。
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