今や大阪が日本を牽引している
人を動かそうとするなら、あるいは説得しようとするのなら、絶対的にやるべきことがある。
それは目標に対する『明確な数字』を提示すること。
そして現状を『可視化』すること。
これを見事にやってのけた政治家がいる。
コロナ対策は「大阪モデル」が政府よりも東京よりも断トツで優れている
その人は大阪府知事の吉村さん。現在出されている緊急事態宣言による自粛要請を緩和するため、『大阪モデル』という明確な数字を提示された。我慢を強いられている大阪府民に対して、緩和に対する出口を数字で打ち出した。これが本当にわかりやすい。
(1)感染経路不明の人数10人未満(直近1週間の平均)
(2)PCR検査の陽性率7%未満(直近1週間の平均)
(3)重症者の病床使用率60%未満
この3項目とも7日連続で達成できたら、自粛を段階的に解除するという。解除していくかどうかについては、今月15日に判断が行われる予定。
これらが昨日の段階で4日連続達成している。飲食店等を経営している人は、お店の再開時期を心待ちしているだろう。
さらにその日の達成状況を可視化するため、通天閣や太陽の塔をライトアップすることになった。信号と同じ表示。『大阪モデル』を達成中は黄色表示がされ、緩和が決定すると緑色になる。昨日からライトアップが始まった。
大阪が素晴らしいのは、事業者への補償と同時に出口戦略を明確にしていること。東京は補償があっても出口が明確ではない。国家としてはどちらも微妙な状況。そういう意味では大阪府が日本を牽引していると言っていい。おそらく他府県もこの『大阪モデル』を参考にしていくだろうと思う。
この『明確な数字』と『可視化』の素晴らしい点は、出口と同時に入り口も指し示していること。昨日、吉村さんがツイートされていた。外国では第二波による感染拡大が起きている。だから『大阪モデル』を適用することで、再感染が拡散することを未然に防げる可能性が高くなる。
そして吉村さんを支えているのが、大阪市長の松井さん。二人は常に3ヶ月先を見越した行動をとっているとのこと。二人は携帯で連絡を取るだけでなく、こんなものも使っている。
松井一郎市長が明かした「大阪モデルの陰に吉村府知事との“ホットライン”」
大阪府と大阪市は、ずっと犬猿の仲だった。橋下さんが市長や知事になる前は、両自治体は協力体制を取れなかった。それではマズいということで、1979年に市長室と知事室をつなぐホットラインが設置された。
だけどやはり関係が修復せず、ホットラインの存在そのものが忘れられていたらしい。ところが橋下さんが大阪市長になり、松井さんが大阪府知事になったとき、そのホットラインを発見した。それで30年ぶりに使用されるようになったとのこと。
大阪都構想というのは、こうしたことから生まれてきたんだろうね。大阪万博が決まったのは大阪市と大阪府が協力したから。そして『大阪モデル』に関しても、両自治体の二人三脚が機能しているからこそ発案されたんだと思う。
京都で生まれ育ち、神戸で暮らしているボクとして、こんなうれしいことはない。京都府も兵庫県も、つまらないプライドを捨てて大阪府に追随するべき。『大阪モデル』を適用して、京都タワーやポートタワーをライトアップすればいいと思う。関西から日本を盛り上げよう〜!
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